FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では24時間SMAが下支え!

 

★4月5日以降の金標準先物の60分足では、7,943円の高値を付けた後は利益確定売りなどが優勢になり下落調整する展開になった。24時間SMA(緑線)まで下押ししたものの、サポートとして意識されると下げ止まり、引けにかけてはじり高を傾向となっている。先行きの雲も上昇基調となっていることから、先行き雲の上限がサポートとして意識されるかがポイントになる。

 

NY金先物市場は1942.90-1974.60ドルのレンジ相場となった。インフレ懸念が高まり続けるなか、そのヘッジ資産として金を買う動きが強まった。露ウクライナ戦争が長期化の様相を見せつつあることも、安全資産とされる金に資金を向かわせた。もっとも、一巡後は利益確定売りに押された。為替がドル買い・ユーロ売り戻しに動いたことも、ドル建て金の重石となった。アジア市場で1942.90ドルまで下げたが、安全逃避的な買いが増えたことによってニューヨーク市場の序盤にかけて1974.60ドルまで買われた。その後は米長期金利の上昇やドル高を意識した売りが入ったことで一時1944.00ドルまで下げたが、通常取引終了後の時間外取引では主に1950ドル台で推移した。 

 

価格帯別出来高では、7,650円前後での出来高が多いことから、買い方には十分含み益があることから、上値が重くなると利益確定売りが出やすい。高値圏で出来高が膨らむかが焦点になる。また、出来高の少ない価格帯では上下に大きく振れやすので注意。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの上方からシグナルを下抜け緩やかに下向きになっている。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)も横ばいになっており、やや上値の重い展開になっている。ロウソク足では戻り基調となっているが、オシレーターでは上値の重い展開になっている。

 

金標準先物の日足では、窓を開けて上昇したものの上値が重くなると上ヒゲを残して引けた。高値を更新していることから、上値が重くなると買い方からの利益確定売りが出やすい。ただ、上向きの5日SMA7,724円や10日SMA7,642円がサポートとして意識される。NY金先物市場では、インフレヘッジやウクライナ情勢による地政学リスクの高まりから根強い買いが入る一方で、米長期金利の上昇やドル高を嫌気した売りも入りやすい。外国為替市場では、明確な日米金融政策の違いから円売り・ドル買いが入りやすい一方で、2015年6月の高値125.86円が重要なレジスタンスとして意識され伸び悩む展開になっている。ただ、125円台で推移していることから、金標準先物の下支えになっている。

本日の注目点は、高値更新していることから上値が重くなると利益確定売りが出やすい。下落調整局面では、5日SMAや10日SMAがサポートして意識される。一方で、為替市場では円安進行が早く、金標準先物の下支えとなっている。本邦当局からの口先介入も入りやすく、為替市場の変動には注意が必要となる。

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