FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では雲下限を意識!

 

★5月2日以降の金標準先物の60分足では、7,645円が底値となり緩やかに戻り基調が続き、24時間SMA(緑線)を上抜けした。ただ、上値では雲下限の抵抗体が上値目処として意識されやすい。

 

NY金先物市場は1830.60-1857.80ドルのレンジ相場となった。米4月消費者物価指数(CPI)の発表直後はドルが急伸し、ドル建ての金も売りに押されたが、一転ドル買いが後退したことや、インフレのピークアウト期待が強まったことを背景に買い戻しが入った。アジア市場で1830.60ドルまで下げたが、換金目的の売りは一巡したことから、ニューヨーク市場の序盤にかけて1857.80ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引では1850ドル台で推移した。 

 

価格帯別出来高では、上値には出来高の多い価格帯が並んでおり、戻り場面では買い方からの『やれやれ売り』が出やすく上値の重石になっている。そのため、出来高の多い価格帯を上抜けするまでは、緩やかな戻り基調になりやすい。ここから出来高が膨らむかがポイントになる。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、上向きを維持しながらゼロライン直前まで戻り基調が続いているが、ゼロラインを上抜けできるかがポイントになる。ゼロラインがレジスタンスとして意識される可能性もある。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、下落基調から%DとSlow%Dが上向きになってきており、戻り基調の兆しが出ている。戻り基調となっているものの、寄り付き後も継続出来るかが注目点。

 

金標準先物の日足では、5日SAMと10日SMAを下抜けるデッドクロスとなっており、短期的には下押しバイアスが強いことを示している。上昇トレンドから調整色が強まっており、下値模索の展開になっている。現在は3月9日高値7,672円がサポートとして意識され下支えしている。NY金先物市場は換金目的の売りは一巡したものの、米金利の動向や米国株などの動向を睨みながらの展開になりやすい。為替市場では、NY市場では行って来い相場となっているものの、日米金融政策スタンスの違いが鮮明になっていることから、下値でのドル買い需要の根強いため下押しも限定的になっている。そのため、金標準先物の下支えになりやすい。

本日の注目点は、テクニカル的には下落調整局面にあり下値目処を探る展開になっている。上値には5日SMA7,812円、10日SMA7,838円、25日SMA7,839円が位置しており、レジスタンスとして意識される。60分足では、緩やかに戻り基調となっているものの、雲の下限やMACDのゼロラインがレジスタンスとして意識される展開になっている。

カテゴリー: ホットニュース

カテゴリー

カレンダー

4月 2024
« 1月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ページの先頭へ