FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では雲下限がレジスタンス!

 

★9月5日以降の金標準先物の60分足では、もみ合い相場ながらもじり安基調が続き、雲下限を下抜けると、一転してレジスタンスとして意識され上値が抑えられた。そのため、やや上値の重さが意識される。また、24時間SMA(緑線)も緩やかに下向きになっており、上値を抑える可能性もある。NY時間帯に入ると、雲のネジレがありトレンドの反転や加速など相場の節目になりやすいので注意。

 

NY金先物市場は1719.40-1740.50ドルのレンジ相場となった。外国為替市場でドル安が進むと、ドル建て商品である金には割安感が広がって買いが強まった。一方、米中期金利が上昇したため、金利を生まない金にとっては重しとなった。アジア市場の序盤で1719.40ドルまで売られた後、ロンドン市場の序盤にかけて1740.50ドルまで買われたが、ニューヨーク市場では、米国株高を意識して上昇一服となった。通常取引終了後の時間外取引では1730ドルを下回る水準で推移した。 

 

価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯を下抜けしており、もう一段下落すると買い方からの手仕舞い売りが強まる可能性がある。一方、戻り場面では買い方からの『やれやれ売り』から戻り上値の重しになりやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの下方で緩やかに上向きになっており、シグナルを上抜けるようなら戻り基調が強まりやすい。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)でも、%DとSlow%Dの両線は上向きになっており、戻り基調が継続している。寄り付き後の動向が注目される。

 

金標準先物の日足では、上向きの5日SMA7,841円がサポートとして意識され下支えする展開になっている。10日SMAも上向きを維持していることから、短期的には戻り基調となっている。NY金先物市場は、米長期金利上昇や米国株高が嫌気され上値が重くなったものの、心理的節目となる1,700ドルを維持している。週末の外国為替市場では、財務省・日銀・金融庁の3者会合に続き、黒田日銀総裁や鈴木財務相などから円安を強くけん制する発言が相次いだこともあり、ドル買いは後退した。ただ、日米金融政策スタンスの違いを意識したドル買いも根強くあり、過度な下押しにはなりにくい。ただ、142円台前半までドルの上値が抑えられてことにより、金標準先物の上値を抑える展開になっている。

本日の注目点は、一旦5日SMAがサポートとして意識され下げ止まる展開になっているが、維持出来るかが焦点になる。下抜けすると10日SMAの7,750円や100日SMAの7,721円がサポートとして意識される。60分足では、雲上限がレジスタンスとして意識されており、上抜け出来るのか、それとも上値の重さが意識され下落調整となるかが注目される。

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