FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では雲下限がレジスタンス!

 

★4月18日以降の金標準先物の60分足では、雲の下限がレジスタンスとして意識されると下落調整的な動きになり、サポートとして意識されていた240時間SMA(茶線)も下抜けして終了した。ただ、先行きの雲の厚みが薄くなることから、抵抗体としての機能が鈍化することで雲の上下に振れやすくなる。

 

NY金先物市場は1928.00-1957.80ドルのレンジ相場となった。ドルインデックスが2020年3月以来の高水準となる101.33まで上昇するなど、為替市場でドル買いが進んだ。ドル建て金価格の割高感につながり7日以来、2週間ぶり以上の安値1928ドルまで一時売られた。アジア市場で1957.80ドルまで買われた後は伸び悩み、ニューヨーク市場の中盤にかけて1928.00ドルまで反落した。換金目的の売りが増えた。ただ、欧米諸国の株安を受けて1942.30ドルまで戻しており、通常取引終了後の時間外取引では主に1930ドル台で推移した。

 

価格帯別出来高では、出来高の多い8,000円前後の価格帯を下抜けてきたことで、もう一段下落するようなら、買い方からの手仕舞い売りが出やすくなる。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインを下抜けシグナルと共に下向きになっていることで、緩やかながらも下落基調が続いている。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)も、%DとSlow%Dの両線とも下向きになっていることで下押しバイアスが続いている。オシレーターからは下落基調が継続していることを示している。

 

金標準先物の日足では、下向きの5日SMAがレジスタンスとして意識され、10日SMAの8,005円や心理的節目となる8,000円を下抜けた。下落調整的な動きになっている。NY金先物市場は、FRBの金融引き締め観測を嫌気され欧米株式市場が急落したことで、換金目的の売りが強まった。外国為替市場では、日米金融政策の方向性の違いで円売りが強く上値を試す展開になったが、米国株の急落によるリスク回避の円買いが入り128円台半ばで推移した。上値では130円が意識される一方で、下値も実需筋の需要が多く底堅い展開が予想される。

本日の注目点は、10日SMAを下抜けしたことで、下値模索の展開になりやすい。2月4日安値6,602円と3月16日安値7,226円を結んだトレンドライン(S1)が下値目処として意識される。S1を下抜けするようなら、上昇トレンドの転換の兆しとなる。60分足でも240時間SMAを早々に回復出来るかが焦点になる。

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