★2月8日以降の金標準先物の60分足では、年初来高値圏から下押しする展開になったが、雲上限がサポートとして意識され下げ止まる展開になっている。24時間SMA(緑線)はやや下向きになっているものの、その他のSMAは緩やかに上向きを維持しており、上昇基調は継続している。ただ、雲の下限を下抜けするような展開になるようなら、下落調整色が強まる。
NY金先物市場は1845.40-1881.60ドルのレンジ相場となった。ロシアが西部と南部の軍管区の軍部隊の一部が演習を終え、撤収を開始すると発表し、ロシアのプーチン大統領が米欧と協議を継続する意向を示した。これを受けてウクライナ情勢への過度な警戒感が緩み、投資家のリスク回避の動きが後退し、逃避資産の金に売りが入った。アジア市場で1881.60ドルまで買われたが、ロシアがウクライナ近郊から部隊の一部を撤退させたことを受け、ロシアと西側諸国との緊張緩和が示唆されており、安全逃避的な金買いは縮小した。ニューヨーク市場の序盤にかけて1845.40ドルまで反落した。ただ、押し目買いも観測されており、通常取引終了後の時間外取引では1850ドル台で推移した。
価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯で下げ止まっている。そのため、この価格帯でから反発出来るかが焦点になる。出来高の多い価格帯を下抜けするようなら、買い方の手仕舞い売り戻しが入りやすくなり、下押しバイアスが強まりやすい。
MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインを下抜けしたものの横ばいになっており、下押しバイアスは鈍化している。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、低水準から%DとSlow%Dが緩やかに上向きになっており、戻り基調となっている。一旦下落基調となったものの、短期的には回復基調になってきている。
金標準先物の日足では、前日の年初来高値の6,962円から調整下落となった。しかし、5日SMAの6,855円がサポートとして意識され下げ止まる展開になった。5日SMAも上向きを維持しており、10日SMAも下から上昇基調が続いていることで、サポートとして意識されやすい。ただ、上昇基調が続いていたことから、利益確定売りが出やすく上値が一旦重くなりやすい。NY金先物市場も、上昇基調が続いていたことで、地政学リスクの後退から利益確定売りが出やすかった。しかし、このまま地政学リスクが収束に向かうかは不透明なことから、過度な下押しにはなり難い。為替市場では、リスク回避後退の動きから米長期金利が上昇したことで、115円台半ばで底堅く推移しており、金標準先物の下支えになりやすい。
本日の注目点は、5日SMAを支えに反発に転じるのか、それとも下抜けして下落調整が続くのかが焦点になる。60分足では、雲上限から反発出来るのか、それとも雲の下限を下抜けするのかが注目点になる。
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