FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では戻る上値の重い展開!

 

★8月19日以降の金標準先物60分足では、72時間SMA(青線)90時間SMA(紫線)がレジスタンスとして意識され上値の重い展開となっている。下値では、心理的節目いになりやすい6,550円近辺が意識されている。雲の厚みが薄いことから、雲の抵抗バイアスは強くなく、上抜けしやすい地合いになっている。

 

NY金先物市場は1919.10-1944.10ドルのレンジ相場となった。米中が『第1段階の貿易合意』を巡り閣僚級の協議を行い、双方が進展を確認したとの報道を受けてリスク選好の地合いが強まった。安全資産とされる金は売りが先行し、一時1920ドルを割り込んだ。為替相場でドルがユーロに対して弱含む場面はあったものの、金先物の戻しは限られ、中心限月の終値としては約1カ月ぶりの安値で引けた。アジア市場で1944.10ドルまで買われたが、ニューヨーク市場で米長期金利の上昇を意識して1919.10ドルまで反落した。通常取引終了後の時間外取引で一時1935.90ドルまで買われたが、米長期金利の上昇を意識して、1935ドル近辺で上げ渋る状態が続いた。

 

価格帯別出来高では、直近の出来高の多い価格帯を上抜けしてきたことから、買い方からの『やれやれ売り』を吸収しながらの戻りとなっている。ただ、上値では出来高の多い価格帯があり、戻り場面では上値の重石となりやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの下方で横ばいとなっておりトレンドレスの状態となっている。一方ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、低水準から%DとSlow%Dが上向きとなっていることから、戻り基調が継続している。

 

金標準先物の日足では、下向きの5日SMAが25日SMAを下抜けデッドクロスし、レジスタンスとして意識され上値を抑える展開となっている。さらに、上値では10日SMAと25日SMAもレジスタンスとして意識されている。そのため、上値の重さが意識される展開となっている。下値では8月12日の安値6,412円や窓埋めとなる6,402円が下値目処として意識される。NY金先物も1,900ドル台前半での推移となっており、上値にシコリを残す展開となっている。また、米国株が強い展開となっていることや、米長期金利が戻り基調となっていることもNY金の上値を抑える展開となっている。一方、為替市場では、106円台の上値の重さが意識されていたが、米長期金利上昇から106円台前半まで円安が進行しており、金標準先物の下支えとなっている。

本日の注目点は、5日SMAに続き10日SMAも25日SMAとデッドクロスするかにある。徐々に上値が重くなってきていることから、一旦の下押しリスクが大きくなっている。ただ、下値では押し目買いも入りやすいので、下値目処近辺での値動きを注視したい。

 

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