FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では引けにかけて買い戻し!

 

★12月29日以降の金標準先物の60分足では、急落して雲の下限を下抜けしたものの、引けにかけては再び雲の中へ戻る展開となった。ただ、90時間SMA(紫線)がレジスタンスとして意識され上値が重くなった。もみ合い相場の下限レンジを下抜けしたことで、もう一段下落すると下押しバイアスが強まる可能性がある。

 

NY金先物市場は1902.60-1962.50ドルのレンジ相場となった。米ジョージア州の上院決選投票で民主党が優位なことで、上下両院を民主党が獲得するとバイデン新政権発足後は大規模財政出動が可能になることで、米10年債利回りが一時1.05%を超えるなど米金利が大幅に上昇した。米金利上昇や米株も堅調なことでリスク・センチメントが高まり、避難先として買われていた金先物は大幅に売られた。ロンドン市場で1962.50ドルまで買われたが、その後は利食い売りが優勢となり、伸び悩んだ。米国の政治不安は高まっているものの、金買いは拡大せず、換金目的の売りが増えた。

 

価格帯別出来高では、出来高の最も多い価格帯を下抜けしたことで、戻り場面では重石となりやすい。しばらくは6,400円超では、売りが出やすい地合いとなる。出来高の少ない価格帯では、大きな動きになりやすい。下値で出来高が膨らむかが、今後の焦点となる。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの下方で横ばいになっていることで、下押しのバイアスは鈍化している。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)でも、低水準で%DがSlow%Dを上抜け両線とも上向きになっていることで、短期的な戻り場面になっている。

 

金標準先物の日足では、上向きになっている10日SMAの6,325円と下向きの75日SMAの6,327円がサポートとして意識され、下げ止まる展開となった。5日SMAは上向きを維持していることから、上昇基調は継続しており再び上抜け出来るかが焦点となる。NY金先物市場は、米民主党が政権、議会で圧倒的な多数を占めるブルーウェーブにより財政支援やインフラ拡大期待が広がり米国債金利が上昇したことが嫌気された。為替市場は、米長期金利が上昇したもののドルは上値の重い展開となっている。そのため、金標準先物の重石となりやすい。

本日の注目点は、10日SMAと75日SMAがサポートとして意識されるのかが焦点となる。

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