FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では上値下値を切り下げる展開!

 

★11月12日以降の金標準先物の60分足では、下向きの24時間SMA(緑線)に沿って下落基調が続いている。上値・下値を切り下げる典型的な上値の重い下落基調となっている。ちょうど雲のネジレで終了しており、寄り付き後に再び雲のネジレがある。そのため、トレンドの反転や加速など相場の節目になりやすい。下値では心理的な節目となる6,250円や10月30日安値6,245円がサポートとして意識される。

 

NY金先物市場は1860.30-1884.20ドルのレンジ相場となった。米製薬大手ファイザーは、開発中の新型コロナウイルスワクチンの予防効果が95%に達したことを発表した。ワクチン実用化が大きく前進したことで経済正常化への期待感が高まった。金融市場全般にワクチン報道への反応は限定されつつあるが、安全資産とされる金にとって売り材料ということは変わらず、金先物の上値は重いままだった。ロンドン市場で1860.30ドルまで下げた後、ニューヨーク市場の中盤にかけて1884.20ドルまで反発したが、米国の政治不安を嫌気して換金目的とみられる売りが優勢となった。

 

価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯から下放れしてきたことで、買い方からの手仕舞い売りが出やすい地合いとなっている。6,250円付近で出来高が膨らんできているが、引き続き押し目買いが入るかが注目される。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)はゼロラインの下方でシグナルと再びデッドクロスするような動きとなっている。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)でも%DとSlow%Dが下向きとなっており、共に下落基調が継続している。

 

金標準先物の日足では、下向きの5日SMAの6,322円や10日SMAの6,368円がレジスタンスとして意識され上値を切り下げる展開となっている。下値では、心理的な節目となる6,250円や10月30日安値6,245円がサポートとして意識される。全般上値の重い展開が継続している。NY金の換金目的の売りに押される展開となっている。連日のコロナワクチンの実用化報道などは、金の売り材料になりやすい。為替市場では、徐々に円高基調が強まってきており、103円台後半まで円高基調が進展している。ドル安が鮮明になってくると、金など商品相場には下支え材料になる。ただ、ドル/円はじわりと円高基調が強まってきたことで金標準先物の重石となりやすい。

本日の注目点は、下落基調が継続していることから、10月30日安値6,245円を維持出来るかにある。下抜けすると、心理的な節目となる6,200円や200日SMAの6,106円視界に入ってくる。

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