FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では上値の重い展開!

 

★6月20日以降の金標準先物の60分足では、240時間SMA(茶線)がレジスタンスとして意識され上値を抑える展開が続いている。また、先行き雲の下限が低下していることから、7,900円付近まで下押しする可能性がある。一方、24時間SMA(緑線)が緩やかに上向きになってきており、サポートとして意識される。

 

NY金先物市場は1817.70-1833.70ドルのレンジ相場となった。為替相場でドルが対ユーロで重い動きになったことや、各国中銀の引き締めによる景気後退懸念が支えとなった。ただ、米国株が大幅高となり、米長期金利が上昇するなか、金の上値は限られた。アジア市場の終盤にかけて1833.70ドルまで買われたが、ニューヨーク市場では株高や長期金利の反発を意識して1817.70ドルまで下げる場面があった。その後。1833.20ドルまで戻したが、株高を意識して上げ渋り、通常取引終了後の時間外取引では1830ドルを下回る水準で推移した。

 

価格帯別出来高では、上値に出来高が多い価格帯が並んでいることから、戻り場面では上値の重しになりやすい。そのため、強い買い材料が必要となる。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの下方からシグナルと共に戻り基調となっていたが、ゼロラインがレジスタンスとして意識されると上値が重くなる。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)も、買われ過ぎ高水準から%DとSlow%Dの両性が下向きになっており、下押しバイアスが強まっている。両オシレータともに上値の重さが意識される。

 

金標準先物の日足では、5日SMAの7,936円と10日SMAの7,918円がレジスタンスとして意識されており、上値の重さが意識される。NY金先物市場は、株高や米長期金利の上昇を嫌気した売りに押されたものの、1,800ドル台は維持された。米国株3主要指数は、イールドスプレッドの観点から買われ過ぎ過熱感が出ていることから、再び下落するようなら金買いにつながりやすい。為替市場では、136.70円台から調整的な下落となり135円台前半まで円高進行となっている。ただ、日米金融政策スタンスの違いを意識したドル買いも根強くあり、下押しも限定的になりやすい。

本日の注目点は、短期線を下抜けしたことで上値の重い展開が続いている。早々に上抜け出来るのか、それとも下押しとなり25日SMAの7,800円が下値目処として意識される。60分足でも上値の重い展開が予想されることから、強い買い材料が必要となる。

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