★12月1日以降の金標準先物の60分足では、雲の上下限がサポートとして意識されもみ合い相場が続いていたが、上放れる展開となった。ただ、上げ止まると利益確定売りなどが出て、上値の重い展開となっている。先行き雲の厚みも薄くなるので、抵抗体としての機能が鈍化しやすい。
NY金先物市場は1824.80-1873.00ドルのレンジ相場となった。英国と欧州連合(EU)の通商交渉が決裂する懸念が高まったことを受け、安全資産の金は買いが強まった。また香港問題を巡り、米政府が新たな制裁を中国当局者に科したことで、米中関係の悪化が危惧されたことも金相場の支えとなった。金先物は先週末高値を上抜けて上げ足を速め、11月23日以来の高値を更新した。アジア市場の終盤にかけて1824.80まで下落したが、ロンドン市場で反転し、ニューヨーク市場では、長期金利が伸び悩んだことから、一時1873.00ドルまで買われた。その後は利益確定を狙った売りが増えたことで金先物の上昇は一服した。
価格帯別出来高では、出来高が膨らんでいた6,150円前後のもみ合い相場から上抜けしたことで、売り方からの買い戻しで急騰した。しかし、上値が重くなると利益確定売りが出やすい。
MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロライン近辺からシグナルと共に上昇基調となった。両線とも上向きを維持している。一方で、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、高水準から%DがSlow%Dを下抜け上値の重さが意識されてきている。MACDが下向きになるかが注目される。
金標準先物の日足では、10月30日安値と25日SMAが重なる6,245円がレジスタンスとして意識され上値を抑える展開となった。一方で、上向きの5日SMA6,163円と200日SMAの6,142円がサポートとして意識され下支えされる展開となっている。また、5日SMAが10日SMAを上抜けするゴールデンクロスしたことで、短期的には上昇基調となった。NY金先物市場でも、再び米中関係悪化懸念が強まり安全資産としての金が買われやすい地合いとなっている。一方で、為替市場では、全般ドル売りが強くドル/円でも上値の重い展開となっている。ただ、米長期金利が0.9%台で推移していることから、過度な円高基調にもなり難い展開となっている。
本日の注目点は、短期的には上昇基調となってきていることから、レジスタンスを上抜け出来るかが焦点となる。米国内での新型コロナ感染者拡大から規制強化や追加財政策の不透明感、米中関係悪化懸念など要因が金の下値を支える。
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