FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足ではじり安基調が継続!

 

★8月26日以降の金標準先物の60分足では、上値・下値を切り下げる下落基調が続いている。ただ、レジスタンスとして意識されていた24時間SMA(緑線)を上抜けしてきたことで、戻り基調が強まるかが焦点になる。上値では雲の下限がレジスタンスとして意識される。

 

NY金先物市場は1699.10-1723.00ドルのレンジ相場となった。連日で米長期金利が上昇するなか、金利を生まない金相場は売りに押された。また、外国為替市場で全般にドル高が進んだことも、ドル建てで取引される金の重しとなった。アジア市場の序盤で1723.00ドルまで買われたが、米長期金利の上昇やドル高を意識した売りが強まり、ニューヨーク市場の序盤から中盤にかけて2021年3月以来となる1700ドル割れの場面があった。その後、1710ドル台まで戻したものの、安全逃避的な金買いは拡大せず、通常取引終了後の時間外取引では1710ドルを下回る水準で推移した。 

 

価格帯別出来高では、7,600円割れ近辺では押し目買いも入り短時間で出来高が膨らんでいる。ただ、上値でも出来高が多いことから、戻り場面では買い方からの『やれやれ売り』が出やすく戻り上値の重しになりやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、価格は下落しているものの、下値を切り上げる動きとなっており、強気のダイバージェンスが発生しており、戻り基調を示している。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、やや買われ過ぎに過熱感が出てきているが、%DとSlow%Dの両線は上向きとなっていることで、戻り基調が継続している。

 

金標準先物の日足では、上値を下向きになってきた5日SMAと10日SMAがレジスタンスとして意識されている一方で、25日SMAを下抜けしてきたことから、下押しバイアスが強まってきた。NY金先物市場も米長期金利の上昇や米ドル高が嫌気され一時1,700ドル台割れとなるなど、弱含みの展開になっている。外国為替市場は、米FRBの金融引き締めが長期化するとの見方から、米長期金利の上昇が続いていることでドル高・円安基調が強まり140円台まで円安が進行した。今後も日米金融政策の違いを意識したドル買いが入りやすく、円安基調が継続しやすい。そのため、金標準先物の下支えとなる。

本日の注目点は、このまま25日SMAを明確に下抜けして下値模索の展開になるのか、それとも、25日SMAを再び上抜けレンジ相場に戻るのかが焦点になる。60分足では、戻り基調が続いてることで、寄り付き後も戻りが継続するかがポイントになる。

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