FITS エコノミックレポート

金標準先物の60分足では雲上限がサポート!

 

★8月7日以降の金標準先物の60分足では、上値が重くなると緩やかに低下する雲の上限と72時間SMA(青線)がサポートとなり、上限にそって緩やかに下落基調となった。雲のネジレ前後で終了したことで、週明けの値動きが注目される。

 

NY金先物市場は1939.10-1970ドルのレンジ相場となった。11日に2000ドルの節目を割り込んで急速に調整を進めたことに対する反動の戻りが一巡した。ロシアのプーチン大統領が、米・英・仏・中・独・イランとオンラインでの首脳会談開催を提案した。対イランの武器禁輸措置延長を巡り、国連での対立激化を回避するのが狙い。地政学リスクの後退要因とされ、安全資産である金を買い戻す動きを抑制した。アジア市場で1970.00ドルまで買われたが、その後は伸び悩んだ。1960ドル以上で戻り売りの興味が残されており、金先物の反発を抑えた。ニューヨーク市場で一時1939.10ドルまで下落した。米長期金利が伸び悩んでいることから、時間外取引で1955.40ドルまで戻したが、上値は重い状態が継続した。

 

価格帯別出来高では、6,670円近辺でもみ合いながら出来高が膨らんでいる。急落と反動買いの激しい値動きが一巡してきた。そのため、次の材料待ちの様相となる。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロライン近辺で横ばいになっていていることから、トレンドレスの状態で材料待ちとなっている。ただ、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、低水準から%DとSlow%Dが上向きとなっていることから短期的な戻り基調は継続している。

 

東京金の日足では、下向きの5日SMAの6,688円や横ばいの10日SMAの6,763円がレジスタンスとして意識され上値を抑えられる展開となっている。一方で、下値では上向きとなっている25日SMAが上昇してきており、サポートとして意識される。徐々に値動きが小さくなり、その後大きな動きになりやすいので注意が必要となる。NY金先物市場でも、急落後の反動戻りも一巡したことで上値の重い展開となっている。為替市場では、107円台の上値の重さが意識され、106円台半ばまで押し戻される展開となっていることで、東京金の上値を抑える展開となっている。ただ、過度な円買い材料もなく、106円台でのレンジ相場となっている。

本日の注目点は、5日SMAを上抜け出来るのか、それとも再び25日SMAの下値トライとなるのかが焦点となる。新型コロナウイルスの感染が世界的に再拡大するなど、目立った金売り材料もないことから、一気に25日SMAを下抜けするような動きにはなり難い。一方で、大きな調整下落となったことから、上値では買い方からの『やれやれ売り』が上値の重石となりやすい。

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