★市場が推測する期待インフレ率であるBEI(ブレイク・イーブン・インフレ率)が参考になる。10年債利付債(名目金利)の流通利回りから10年物価連動債(実質金利)の利回りを差し引いた値を指す。BEIがプラスで推移する時は、市場は物価が上昇すると予測する。一方マイナスで推移している時は、物価が低下すると予測していることを示す。
期待インフレ率のBEIが上昇すれば米10年物国債利回りも上昇し、BEIが下落すれば米10年債利回りも低下しやすい。
しかし、昨年3月のBEIと米10年債利回りの急低下からの反発時点から徐々にスプレッドが拡大してきている。これは大規模な財政策や米FRBの量的緩和などから先行きの期待インフレ率が上昇し始めている一方で、米FRBによる金融緩和は2023年末まで継続していることを示唆したことに起因している。
そのため、いずれBEIが急低下するか、米10年債利回りが急上昇するような相場が予想される。
トリプルブルーによる圧倒的な米民主党の多数により、バイデン次期政権による大規模な財政策実施や米FRBの量的緩和の継続から、より期待インフレ率は上昇することは必至である。
その結果、米10年債利回りがBEIに向かって急上昇する可能性が高まりやすい。
当初は日米金利差拡大からドル買い・円売りの動きになりやすいが、金利上昇は米国株式市場の急落リスクを高めることになる。また、インフレ上昇と景気減速が同時発生するスタグフレーションに陥ると、その後の金融政策が非常に難しくなる。
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