FITS エコノミックレポート

東京金60分足では120時間SMAがレジスタンス!

 

★11月9日以降の東京金60分足では、下向きの120時間SMA(赤線)がレジスタンスとなり上値を抑える展開となっている。一目均衡表の雲の上限を上抜けしていることから、もみ合いながらも戻り基調は継続している。

 

NY金先物市場は1461.70-1475.50ドルのレンジ相場となった。米中通商協議で知的財産や農産物の購入、関税についての最終合意に達することは容易ではないとの見方が広がっていることや、中国経済の成長鈍化に対する警戒感が再浮上した。また、欧州株式市場が軒並み軟調に引けたことで、市場はリスクオフになり避難通貨として金先物価格は堅調に推移した。その後、米10年債利回りが低下し、ドルが弱含んだことで金先物価格は上げ幅を更に拡大した。

 

価格帯別出来高では、買い方の『やれやれ売り』が入りやすく出来高の多い価格帯でもみ合う展開が続いている。売りが一巡するまで買い方が続くかが焦点となる。出来高の多い価格帯を明確に上抜けすると、売り方の手仕舞い買い戻しが入りやすく上値が軽くなる。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの上方に位置しているものの、横ばいとなっておりトレンドレスの状態となっている。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)では、%Dが上下に振れる展開となっているが、緩やかに低下していることで、戻りの勢いは低下している。

 

東京金の日足では、100日SMAの5,083円がサポートとなり、5日SMAの5,111円をわずかに回復してきたことで、戻り期待が意識される。ただ、上値では75日SMAの5,152円や、10日SAMの5,157円がレジスタンスとして意識されやすい。NY金も米長期金利が低下したことや、米中通商協議の進展期待が急速に後退しており、リスク回避の金買いにつながりやすい。外国為替市場では、リスク回避の円買いにより108円台前半まで円高基調となってきており、東京金の上値を抑える要因となっている。ただ、短期筋の動向では円ショート(円売り・ドル買い)のポジションの積み上げていることから、108円割れ近辺ではドルの押し目買いが入りやすい。

 

本日の注目点では、5日SMAを維持出来るかにある。再び下抜けすると100日SAMが意識される展開となる。米中通商協議の進展期待が後退していることから、金の買い材料となりやすく、底堅い展開のとなる可能性もある。

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