FITS エコノミックレポート

東京金60分足では雲の上限を維持できるか!

 

★5月12日以降の東京金60分足では、心理的節目だった6,000円を上抜けたことで一時上値追いの動きとなったものの、上値が重くなると利益確定売りが強まった。サポートラインとして意識されていた24時間SMA(緑線)を下抜けしたものの、6,000円近辺では、押し目買いも入り下げ止まる展開となった。ただ、下値では一目均衡表の雲の上限があり、上昇基調となっていることから雲の上限がサポートラインとなるか注目点となる。

 

NY金先物市場は1729.30-1775.80ドルのレンジ相場となった。経済活動再開の期待に加えて、新型コロナウイルスのワクチン臨床試験が進展との報道が市場のセンチメント改善に寄与した。欧米株が大幅高となるなどリスク選好が強まり、安全資産とされる金は売られた。18日のロンド市場で1775.80ドルまで一段高となったが、欧米株高を意識した利食い売りが活発となった。安全逃避的な金買いは一巡し、一時1729.30ドルまで下落した。

 

価格帯別出来高では、5,900円前後で出来高が多いことから、上値が重くなると利益確定売りが出やすい。6,000円超で出来高が膨らむかが焦点となる。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、シグナルとデッドクロスして下落基調が継続している。ただ、ゼロライン近辺まで低下しておりサポートラインとなるかが注目点となる。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、売られ過ぎまで低下して、%DとSlow%Dが上向きとなっている。

 

東京金の日足では、下値に上向きの5日SMAの5,967円、10日SMAの5,898円、25日SMAの5,883円が位置しており、サポートラインとして意識される。売り方からの買い戻しが一巡したことで、買い方からの利益確定売りが出やすい。NY金も新型コロナのワクチン開発期待などから、利益確定売りから押される展開となった。しかし、米中対立の激化懸念が強まっており、大幅下落調整とはなり難い状況となっている。為替市場では、米長期金利上昇からドルが底堅い展開となっている。ただ、戻り売りで上値も重い展開となっており、107円半ばが上値目処として意識されている。

本日の注目点では、心理的節目の6,000円台を維持できるかにある。下値で出来高が多いことから利益確定売りが出やすく、5日SAMを維持できるかも注目される。世界的な経済活動の再開期待はあるものの、第2、第3感染の懸念もある。また、米中対立激化懸念が高まっており、金の下値では押し目買いが入りやすい。

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