FITS エコノミックレポート

東京金60分足では戻り上値の重い展開!

 

★9月2日以降の東京金60分足では、戻り上値の重い展開で引けに掛けては徐々に上値・下値を切り下げて終了した。雲のネジレ近辺で相場の反転が起こり急速に下落基調となった。24時間SMA(緑線)が下向きとなっており、戻り場面ではレジスタンスとなりやすい。

 

NY金先物市場は1510.70-1536.20ドルのレンジ相場となった。中国の金融緩和による景気下支え策や米中対立の緩和期待などで安全資産の金は売りが先行した。しかし、8月米雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を下回ったことが分かると、金先物にも買い戻しが入り、一時は前日比で約10ドル高まで反発した。もっともその後、為替相場でドルが対欧州通貨で強含むと、ドル建ての金先物は割高感から売りが出やすくなり、週末を控えてのポジション調整も重石に軟調なまま引けた。 

 

価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯を下抜けしてきており、もう一段下落すると買い方からの手仕舞い売りが入りやすい。また、戻り基調では『やれやれ売り』が入りやすくなり上値も重石となりやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの下方でMADとシグナルがデットクロスしており、戻りの弱さを示している。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20.80)は、売られ過ぎ過熱感が出ており、%Dが横ばいとなってきているものの、明確な下落基調が継続すると下方かい離もしくは低水準が継続しやすい。MACDが再び上向きになるまでは、下落基調が続く可能性がある。

 

東京金の日足では、5日SMAの5,217円と10日SMAの5,216円を下抜けした。もう一段下落すると5日SMAが10日SMAを下抜けするデッドクロスとなる。ただ、25日SMAの5,152円がサポートラインとして意識され、一旦下げ止まる展開となっている。8月2日では一旦25日SAMを下抜けしたものの、引けに掛けて25日SMAを回復してその後は上昇基調に戻った。そのため、25日SMAで反転出来るかが注目される。NY金も週末ということもあり、ポジション調整の売りに押されたものの1,500ドルは維持している。為替市場では、米8月雇用統計結果を受けて106.60円近辺まで円高が進行したものの、再び106円台後半まで戻すなど、ドルの底堅さも意識される。米FRBによる過度な利下げ期待が後退していることも、ドルを支える要因となっている。

 

注目点は25日SMAを維持して再び反転するのか、それとも25日SMAを下抜けて下値模索の動きとなるのかが焦点となる。

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