FITS エコノミックレポート

東京金60分足ではもみ合い安値引け!

 

★5月20日以降の東京金60分足では、雲の下限を下抜けしたものの、低位もみ合い相場となったが、引けにかけては安値引けとなった。ただ、再び4,500円の節目が視界に入ってきていることから、押し目買いが入りやすい地合いとなっている。週明けの午後に雲のネジレがあり、トレンドの加速や反転など節目となりやすいので注意が必要となる。上値では各移動平均線がありレジスタンスとして意識される。

 

NY金先物市場は1280.10ドルまで下落後、一旦1284.50ドルまで上昇した。トランプ米大統領が前日、中国との貿易戦争が早期に終了するとの見方を示したことを好感して、欧米株の買い戻しが強まったことから売りが先行した。米国市場の3連休を控え利益確定売りが優勢となった。しかし、欧米株の反発が一服した後は、米中通商摩擦、世界的な景気減速、英国の合意なきEU離脱の可能性への根強い懸念のほか、さえない4月米耐久財受注額も手がかりに為替市場でドル安が進み、金の下げは限られた。

 

価格帯別では、出来高の多い価格帯を下抜けすると買い方からの手仕舞い売りが入りやすく、出来高の少ない方へ相場は傾斜しやすい。4,500円の近辺では出来高が少ないことから、出来高が膨らむかが焦点となる。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインを下抜けしてきており、MACDとシグナルがかい離幅を広げるようなら下押しバイアスが強まる。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、20%近辺で横ばいとなっており、トレンドレスの状態となっている。

 

東京金の日足では、5月20日以降5日SMAと10日SMAがレジスタンスとなり上値を抑える一方で、200日SMAと260日SMAがサポートラインとして意識され狭いレンジ内での値動きとなっている。ただ、5日SMAが横ばいとなってきており、短期的には下落の勢いが鈍化してきている。10日SMAを上抜けしても25日SMAが下降してきていることから上値の重い展開が予想される。NY金は、3連休を控えポジション調整の動きとなり上値が重かった。ただ、リスク要因も多いことから下値も限定的になりやすい。また、米長期金利が弱含みの展開となっていることも下支えしやすい。為替市場では、NYで109.75円で上値の重さが確認された一方で、下値でも109.30円前後で下げ止まるなど、狭いレンジ内での値動きとなっている。

下落の勢いは鈍化しているものの、5日SMAと10日SMAを上抜けるような材料が出てくるまでは上値の重い展開が続く。一方、200日SMAや260日SMAを下抜けするような、リスクオンの材料も乏しく金を売り崩すような地合いにもなりにくい。結局明確な材料が出てくるまではもみ合い相場となりそうだ。

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