FITS エコノミックレポート

日経225の長期トレンドの大きな節目にあり!

 

★今週の株式市場は荒い値動きが予想される。米欧が26日にロシアの大手銀行などを国際決済網から排除すると決め、波乱要因になっている。一方、ロシアのシルアノフ財務相は、欧米の制裁措置を受けた借り入れコストの上昇に、政府系ファンドの資金を利用して対応する方針を示した。さらに、露プーチン大統領は、核戦力を含む軍の核抑止部隊に任務遂行のための高度な警戒態勢に移行するように指示するなど核でけん制していることで緊張は高まっている。

米国株式市場の先週末は、プーチン大統領がウクライナと高官レベルの協議に前向きだとの報道を受け投資家心理が改善した。また、疾病管理予防センター(CDC)がマスク規制の緩和を発表すると、景気回復期待がさらに強まり、上げ幅を拡大してNYダウは834ドルまで上昇した。

先週末のリスク選好の動きから、週明けの日本市場からリスク回避の動きになりやすい。

日経225の長期トレンドを示す月足では、トレンド転換の節目にきている。ロウソク足は12ヵ月(赤線)を下抜け、12ヵ月SMAは下向きになってきた。また、ダブルトップのネックラインとして意識される21年8月安値26,954.81円を下抜けてきたことで、下押しバイアスが強まる可能性が高まっている。現在は、24ヵ月SMA(青線)の26,010.39円がサポートとして意識されているが、下抜けするようなら加速的な下押しに繋がりやすい。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)でも、%DとSlow%Dは上値を切り下げかい離幅を広げながら両線とも下向きになっている。そのため、強い下落基調となっている。

 

これらのことから、日経225の長期トレンドは下押しバイアスが強まっているので注意したい。

下値目処とすれば、21年9月高値30,795.78円と21年8月安値のネックライン26,954.81円の値幅3,840.97円をネックラインから差し引いた逆倍返しの23,113.84円や3倍返しの19,272.87円が下値目処として意識される。また、120ヵ月SMA(緑線)の19,331.46円も下値目処として意識される。

 

一方、24ヵ月SMAで反転するようなら、12ヵ月SMAの28,287.79円が上値目処として意識されやすい。

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