★ドル/円の長期トレンドを示す月足では、2015年6月高値125.85円を起点として2018年10月高値114.55円を結んだトレンドライン(R1)と2016年6月安値98.98円を起点として2019年1月安値104.70円を結んだトレンドライン(S1)が形成していた三角持ち合いを明確に下抜けする展開になっている。そのため、ドル/円は何時失速しても不思議ではない状態である。
また、17ヵ月SMA(赤線)が34ヵ月SMA(青線)を下抜けしており、両線とも緩やかに下向きになってきている。
さらに、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%DがSlow%Dを下抜け両線とも下向きになっていることで、下押しバイアスが強いことを示している。
現状ドルを支えているのは、新型コロナウイルスの感染が未だに拡大しており、一部の国ではロックダウンの再発や延長などで『有事のドル買い』が下支えしている。また、米国では大統領選やジョージア州での決選投票による政治的な不透明感が残っていることもドルを下支えしている。ワクチンの接種が始まってきていることで、有効性が証明されて感染者が縮小してくるようなら『有事の余剰感』が強まってくる可能性が高い。リスク回避の動きが薄れることで、ドルの下支え要因も弱まり100円割れの動きになりやすい。
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