FITS エコノミックレポート

トルコリラ/円は雲下限を意識した値動き!

 

★ロイター通信の報道によると、トルコ中銀が今週、大規模なドル売り介入を実施したと伝えている。市場関係者によると、介入規模は12月20日と21日の2日間で30億ドル規模に達したとみられている。なお、報道によると、トルコ中銀の外貨準備高は12月20-21日の2日間で約60億ドル減少したもようである。

大規模な市場介入(リラ買い・ドル売り)もあって、20日に付けた史上最安値6.02円から戻り基調となっている。

トルコリラ/円の一目均衡表日足では、転換線(赤線)基準線(青線)・先行スパン2当日線(茶線)を上抜け回復基調が続いていたが、雲下限がレジスタンスとして意識されている。上ヒゲを残したロウソク足となっており、戻り上値の重さが意識される。ただ、下値では52期間の中心値である先行スパン2当日線がサポートとして意識されている。

転換線が横向きになったが、23日の高値11.19円を上抜けしてくるようなら再び上向きになる。また、来週末には下値が切り上がることから上向きに転換する。

26期間遅行する遅行線(緑線)では、上昇基調が続いていたがロウソク足がレジスタンスとして意識され上値を抑えられている。

ただ、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、過熱感なく%DとSlow%Dがかい離幅を広げて両線とも上向きを維持していることから、上向きバイアスが強いことを示している。

 

上値の重さが意識されつつも、トルコ中銀の大規模介入によって押し上げる可能性もある。そのため、雲の上下限を上抜け出来るかが焦点となる。

トルコの外貨準備高は12月10日付841億5000万ドルから12月17日付783億7000万ドルと減少傾向にある。12月30日には24日付の外貨準備高が公表されるが、20-21日に大規模介入していることから、さらに外貨準備高が減少していることになる。ただ、関係筋の話を引用し、トルコ中銀がアゼルバイジャンとアラブ首長国連邦(UAE)の中央銀行と進めている通貨スワップ協定を巡る交渉は進展しており、年内に1カ国との合意が成立する可能性が高いとロイター通信は伝えている。

通貨スワップ協定が結ばれると、中銀の市場介入に余裕が出来ることからリラ急落時には度々介入してくる可能性がある。

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