FITS エコノミックレポート

★トルコリラの年初を100として主要3通貨（円、米ドル、ユーロ）で比較すると、トルコリラは3通貨全てで下落している。

トルコリラは円（赤線）に対して22.1％の下落、米ドル（青線）は25.18％の下落、ユーロ（緑線）は31.70％の下落と、3通貨の中ではユーロに対して下落幅が大きくなっている。

トルコとギリシャの間で東地中海における権利争いで緊張が高まっている。そして、ギリシャとの対立問題で、欧州連合（EU）から制裁を示唆されていることがユーロに対して他の通貨より売られている要因と思われる。

そのため、ユーロ/トルコリラの動向で、ユーロ安・トルコリラ高になるまでは東地中海での問題が解決していないことを示していることになる。

そして、トルコリアは、円や米ドルに対してユーロ同様の下落率となっても不思議ではない。そのため、トルコリラは円で9.6％、米ドルで6.52％の下落余地が残っている。

ただし、トルコリラについては、クロス通貨となることからドル/円やユーロ/ドルの影響も受けているので、その分は加味する必要がある。

トルコリラの動向を探るうえでは、ユーロ/トルコリラの動向が参考となる。