★NY株式市場では、三指数はまちまちの動きとなった。ただ、米長期金利が低下したことでイールドスプレッドは三指数とも拡大した。しかし、以前よりは割安感は払しょくされてきており、米長期金利が上昇するようなら上値が重くなる可能性も高まっている。
NYダウは、上昇したものの5日SAMがレジスタンスとして意識され上値の重い展開となった。ただ、10日SMAの27,014ドルがサポートラインとして意識されている。昨日は米長期金利の上昇も一服し金利が低下したが、FOMCの結果やパウエル米FRB議長の会見を受けて時間外の米長期金利では上昇基調となっている。割安感が軽減してきており、今後も米長期金利の動向がポイントとなる。下落基調場面では、75日SMAの26,536ドル、25日SMAの26,408ドル、100日SMAの26,346ドルがサポートラインとして意識される。
★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。
そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。
○米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.415%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%
(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、
19/8/5-▲4.102%
(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)
・9月17日:▲3.674%⇒9月18日予想▲3.674%
9月18日はNYダウは上昇したものの、米長期金利が低下したことから、イールドスプレッドは前日比で変わらず(米国10年債金利に対して米国株は前日と変わらず)だった。平均値の▲4.415%から▲0.741%スプレッドがかい離した。19年1月3日の大底▲4.226%を▲0.552%とかい離した。19年6月3日の大底4.038%を▲0.364%、19年8月5日の大底▲4.102%を▲0.428%とかい離した。
NYダウが上昇したことで株式益利回りは低下した。しかし、米長期金利が低下したことで、イールドスプレッドは前日比では変わらずだった。米国債に対してNYダウが前日比で変わらずとなった。前日比では米国債を買うのとNYダウを買うのとイーブンになった。イールドスプレッドはNYダウは上昇したものの、米長期金利の低下でイールドスプレッドに変化はなかったが、以前ほどの割安感は払しょくされてきている。FOMCを受けて米長期金利が上昇しやすい地合いになってきていることから、NYダウに割高感が出やすくなる可能性も。
○米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.732%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、
19/8/5-▲4.002%、19/8月15日-4.179%
・9月17日:▲3.598%⇒9月18日予想▲3.601%
S&P500はわずかに上昇したものの、米長期金利が低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.732%から▲0.131%と平均値とかい離した。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%に対して▲0.268%と下回った。19年6月3日の大底となった3.881%から▲0.280%とイールドスプレッドとかい離した。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%とは▲0.401%と19年8月15日の▲4.179%も▲0.578%とかい離した。イールドスプレッドは以前より縮小気味となっており、割安感が払しょくしてきている。米長期金利の動向が重要なポイントとなっている。
○米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.244%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、
19/8/5-▲2.383%、 19/8/15-▲2.498%
・9月17日:▲2.049%⇒9月18日予想▲2.059%
NASDAQは上昇したものの、米長期金利が大幅低下したことで、イールドスプレッドが前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.244%から▲0.185%かい離した。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.120%下回った。さらに、19年6月3日の大底となった▲2.328%に対して▲0.269%下回った。さらに、19年8月5日の大底となった▲2.383%から▲0.324%と19年8月15日の大底となった▲2.498%から再び▲0.390%かい離した。
NASDAQのイールドスプレッドは以前よりは縮小してきており、割安感は薄れつつある。そのため、利益確定売りも出やすくなり、上値を抑える可能性がある。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。
三指数のイールドスプレッドは米長期金利の低下から、株価指数はまちまちだったものの若干拡大する傾向となった。米長期金利の上昇が一服したことでイールドスプレッドも拡大した。イールドスプレッドは以前より割安感が薄れてきており、株価の上値が重くなる可能性も出てきている。
※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。
※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。
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