FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで8月22日の米国株市場を先取り!

 

★NY株式市場は三指数とも上昇したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは縮小した。しかし、米長期金利が1.5%台で推移していることから、米国株とのイールドスプレッドが高水準となっており割安感が残っている。

NYダウは、75日SMAの26,277ドルと100日SMAの26,309ドルがレジスタンスとして意識されており、今晩上抜け出来るかが注目される。何度もレジスタンスとなっており、上抜け出来ないと上値の重さが意識され短期的な下落調整しやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.639%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、19/8/5-▲4.102%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・8月20日:▲4.122%⇒8月21日予想▲4.035%

 

8月21日はNYダウは上昇したうえ、米長期金利も上昇したことから、イールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲4.639%から▲0.604%スプレッドがかい離した。19年1月3日の大底▲4.226%から▲0.191%、19年6月3日の大底4.038%から▲0.003%、19年8月5日の大底▲4.102%から▲0.067%とスプレッドがかい離している。NYダウが上昇したうえ、米長期金利も上昇したことで、イールドスプレッドは前日比で大幅縮小した。

 

NYダウが上昇したことで株式益利回りは低下した。一方、米長期金利も上昇したことで、イールドスプレッドは前日比では縮小した。米国債に対してNYダウが前日比で割高となった。前日比ではNYダウを買うよりも米国債を買った方が良いということになる。イールドスプレッドが4.0%台を維持していることから、引き続き割安感が出ている。今後も、米長期金利の動向が重要ポイントとなる。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.960%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、19/8/5-▲4.002%

・8月20日:▲4.052%⇒8月21日予想▲3.970%

 

S&P500が上昇したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.960%から+0.010%と平均値のイールドスプレッドを上回っている。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%に対して+0.101%、19年6月3日の大底となった3.881%から+0.089%とイールドスプレッドを上回っている。さらに、19年8月5日の大底となった▲4.002%も▲0.032%とイールドスプレッドはかい離した。イールドスプレッドは前日比で縮小したものの、引き続きS&P500は割安感が残っている。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.427%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、19/8/5-▲2.383%

・8月20日:▲2.415%⇒8月21日予想▲2.343%

 

NASDAQは上昇したうえ、米長期金利も上昇したことで、イールドスプレッドが前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.427%から▲0.084%とかい離している。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては+0.164%を上回っている。さらに、19年6月3日の大底となった▲2.328%に対して+0.015%上回っている。19年8月5日の大底となった▲2.383%から▲0.040%かい離した。

 

NASDAQは、イールドスプレッドは縮小し割安感は前日よりも弱回った。しかし、未だに2.3%台のイールドスプレッドがあり、割安感は残っている。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。

 

三指数のイールドスプレッドは、前日比で拡大し再びイールドスプレッドの拡大幅が大きくなったことから割安感が強まっている。そのため、下値では押し目買いが入りやすい地合いとなっている。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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