FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで8月13日の米国株市場を先取り!

 

★NY株式市場は三指数ともに割安感が出ている。そのため、何か好材料が出てくると大きく反転しやすい。また、米長期金利も低下傾向にあり、割安感を加速させる。そのため、米長期金利の動向が重要ポイントとなる。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.531%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、19/8/5-▲4.102%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・8月9日:▲3.907%⇒8月12日予想▲4.090%

 

8月12日はNYダウは大幅下落したうえ、米長期金利も大幅に低下したことで、イールドスプレッドは前日比でに大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.531%から▲0.441%スプレッドがかい離した。19年1月3日の大底▲4.226%から▲0.136%、19年6月3日の大底4.038%から+0.052%、19年8月5日の大底▲4.102%から▲0.012%スプレッドがかい離している。NYダウは下落しうえ、米長期金利も大幅低下したことで、イールドスプレッドは前日比で大幅拡大した。6月3日のイールドスプレッドを上回ったきた。

 

NYダウが下落したことで株式益利回りは上昇した。さらに、米長期金利が大幅低下したことで、イールドスプレッドは前日比では拡大した。米国債に対してNYダウが前日比で割安となった。前日比では米国債を買うよりNYダウを買った方が良いということになる。イールドスプレッドが再び4.0%を上回ってきたことで、NYダウに割安感が強まってきた。今後も、米長期金利の動向が重要ポイントとなる。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.844%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、19/8/5-▲4.002%

・8月9日:▲3.822%⇒8月12日予想▲3.990%

 

S&P500が下落したうえ、米長期金利も大幅低下上昇したことでイールドスプレッドは前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.844%から+0.146%とスプレッドがかい離した。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%に対して+0.121%、19年6月3日の大底となった3.881%から+0.109%とイールドスプレッドを上回った。19年8月5日の大底となった▲4.002%から▲0.012%とイールドスプレッドはかい離している。S&P500は割安感が出てきている。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.304%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、19/8/5-▲2.383%

・8月9日:▲2.169%⇒8月12日予想▲2.317%

 

NASDAQは下落したうえ、米長期金利も大幅低下上昇したことで、イールドスプレッドが前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.304%から+0.013%を上回った。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては+0.138%上回った。19年6月3日の大底となった▲2.328%に対して▲0.011%、19年8月5日の大底となった▲2.383%から▲0.066%のかい離となった。

NASDAQは、イールドスプレッドは2.3%台に広がっていることから、引き続き割安感が出ている。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。

 

三指数のイールドスプレッドは、前日比で大幅に拡大した。株価が下落したうえ米長期金利が低下したことで、イールドスプレッドが大幅に拡大し株価割安感が出ている。そのため、株価の下値も限定的となりやすい。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

 

 

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