FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで4月22日の米国株市場を先取り!

 

4月18日(木)の米国3市場は、NYダウ:110.00ドル高の26,559.54ドル、S&P500:4.58ポイント高の2,905.03ポイント、NASDAQ:1.98ポイント高の7,998.06と三指数ともに上昇した。一方、米長期金利は、わずかに2.563%へ低下(価格は上昇)した。『17日付けPERと株価から逆算』して4月17日付け予想PER計算すると、NYダウ:17.70倍、S&P500:18.04倍、NASDAQ:24.68倍と、三指数ともに前日比PERから上昇した。2011年4月21日以降の平均値は、NYダウ:15.01倍、S&P500:16.60倍、NASDAQ:21.78倍で現在3指数とも大幅に上回っている。このPERを基に18日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.087%、S&P500:▲2.980%、NASDAQ:▲1.489%と、三指数ともにわずかにイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。

米長期国債金利は、3月米小売売上高など良好な米経済指標を受けて売り(金利は上昇)が先行したものの、明日からの3連休を前にした持ち高調整目的の買い(金利は低下)が入ると持ち直した。なお、この日は聖金曜日の前日で短縮取引だった。

 

昨年12月3日の高値時のイールドスプレッドを参考にする。12月3日に戻り天井となり下落基調となった。NYダウ:▲3.069%、S&P500:▲2.731%、NASDAQ:▲1.198%だった。

 

18日(木)のNYダウの予想イールドスプレッドは前日▲3.077%⇒▲3.087%となり拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。1月3日の直近割安となったイールドスプレッドの▲4.226%から1.139%に拡大(米国株に割高感)している。また、12月3日の戻り天井となった12月3日の▲3.069から0.018%へ縮小してきている。NYダウは、前週分の米新規失業保険申請件数や3月米小売売上高が予想より強い内容となったことで投資家心理が上向き、NYダウやS&P500は買いが優勢となった。ただ、ナスダック総合指数は小動きだった。その後は、原油安により下落に転じる場面も見られたが、主要企業決算が好感され堅調推移となった。ユナイテッドヘルスやマクドナルドなどが買われ指数の上昇に寄与した。半面、ゴールドマン・サックスやジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)などの下げが相場の重しとなった。VIX指数は12.60から12.09へ低下した。

 

S&P500の予想イールドスプレッドは前日▲2.957%⇒▲2.980%となり、イールドスプレッドは拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。1月3日のイールドスプレッド▲3.869%から0.889%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の2.731%から▲0.249%へ縮小してきている。

 

NASDAQの予想イールドスプレッドは、前日▲1.459%⇒▲1.489%となり、イールドスプレッドは拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。1月3日のイールドスプレッド▲2.179%から0.690%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の▲1.198%から▲0.291%へ縮小してきている。

 

テクニカル的には、NYダウは、5日SMAの26,451ドル、10日SMAの26,348ドルの上方に位置しており、上向きとなっていることから上昇基調が継続している。4月5日に付けた高値26,488ドルを上抜けしてきたことで、上値が重くなると利益確定売りが入りやすい。一目均衡表では、転換線の26,333ドル上抜けを維持している。また、相場の方向性を示す基準線は再び上向きとなってきており、再び上昇基調と強めてきている。

 

S&P500は、5日SMAの2,905ポイントまで回復してきた。また、10日SMAの2,897ポイントがサポートして意識されている。さらに、緩やかながら5日SMAと10日SMAは上向きとなっており、上昇基調は維持している。一目均衡表では転換線がサポートとして意識され上向きを維持している。相場の方向性を示す基準線が上向きから横向きとなってきおり、微妙に相場の変化が出ている。

 

NASDAQは、5日SMAの7,991ポイントと10日SMA7,967ポイントがサポートラインとして意識され上昇基調を維持している。また、10日SMAが上向きは維持していることで、短期的には依然として上昇基調を維持している。一目均衡表では、転換線の7,972ポイントの上方に位置しているものの、基準線は横向きとなってきた。

 

ストキャスティクス(パラメータ:14、5、3、20、80)では、三指数とも連日過熱感が出ている。ただ、NYダウは%Kが%Dを上抜けしてきたことで、戻り基調となっている。一方で、S&P500とNASDAQは%Dが%SDを下抜けて低下傾向となり微妙に相場の変化の兆しがでている。イールドスプレッドは、12月3日の天井となったスプレッド近くまで縮小してきている。米国株高・米長期金利が上昇するようなら、12月3日のイールドスプレッドを下回る可能性が高く、下落調整に注意が必要となる。1-3月期の米企業の決算発表が本格化してきており、業績結果に一喜一憂する展開が継続する。本日はイースター休暇で休場となる。

 

2011年4月21日以降のイールドスプレッドの平均値のNYダウ:4.116%、S&P500:3.412%、NASDAQ:1.949%も下落時の節目となりやすい。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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