FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで4月18日の米国株市場を先取り!

 

4月17日(水)の米国3市場は、NYダウ:3.12ドル安の26,449.54ドル、S&P500:6.61ポイント安の2,900.45ポイント、NASDAQ:4.15ポイント安の7,996.08と三指数ともに小幅下落した。一方、米長期金利は、わずかに2.595%へ上昇(価格は下落)した。『16日付けPERと株価から逆算』して4月17日付け予想PER計算すると、NYダウ:17.59倍、S&P500:18.00倍、NASDAQ:24.64倍と、三指数ともに前日比PERとほぼ変わらずだった。2011年4月21日以降の平均値は、NYダウ:15.01倍、S&P500:16.60倍、NASDAQ:21.78倍で現在3指数とも大幅に上回っている。このPERを基に17日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.090%、S&P500:▲2.961%、NASDAQ:▲1.463%と、S&P500はわずかにイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。一方でMYダウとNASDAQはほんのわずかにイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。

米長期国債金利は、米2月貿易収支が市場予想より強い内容となったことで売り(金利は上昇)が出た半面、19日のイースター休暇の祝日を前にした持ち高調整目的の買い(金利は低下)も入ったため相場は方向感のない展開となった。

米国株が小幅安となり、一方米長期金利は小幅に上昇したことで、イールドスプレッドは前日とほぼ変わらない展開となった。

 

昨年12月3日の高値時のイールドスプレッドを参考にする。12月3日に戻り天井となり下落基調となった。NYダウ:▲3.069%、S&P500:▲2.731%、NASDAQ:▲1.198%だった。

 

17日(水)のNYダウの予想イールドスプレッドは前日▲3.092%⇒▲3.090%となり縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日の直近割安となったイールドスプレッドの▲4.226%から1.136%に拡大(米国株に割高感)している。また、12月3日の戻り天井となった12月3日の▲3.069から0.021%へ縮小してきている。NYダウは、1-3月期の中国国内総生産(GDP)が予想より良好な内容となったことで、S&P500及びナスダックは買いが先行したものの、NYダウは軟調な企業決算が嫌気され、売りで始まった。引き続き、1-3月期決算を見極めたいとの思惑や、米民主党が提案する国民皆保険制度を巡って医療関連銘柄が下落しており、終日揉み合う展開となったが上値は重かった。前日に予想を下回る決算を発表したIBMが4%超下落し、1銘柄でダウ平均を39ドル程度押し下げた。ボーイングやユナイテッドヘルスの下落も相場の重し。半面、ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなど金融株が買われ、指数を下支えした。 VIX指数は12.18から12.60へ上昇した。

 

S&P500の予想イールドスプレッドは前日▲2.950%⇒▲2.961%となり、イールドスプレッドは拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。1月3日のイールドスプレッド▲3.869%から0.908%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の2.731%から▲0.230%へ縮小してきている。

 

NASDAQの予想イールドスプレッドは、前日▲1.464%⇒▲1.463%となり、イールドスプレッドは拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。1月3日のイールドスプレッド▲2.179%から0.716%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の▲1.198%から▲0.265%へ縮小してきている。

 

テクニカル的には、NYダウは、5日SMAの26,368ドル、10日SMAの26,330ドルの上方に位置しており、上向きとなっていることから上昇基調が継続している。4月5日に付けた高値26,488ドルを上抜けしてきたことで、上値が重くなると利益確定売りがはいりやすい。一目均衡表では、転換線を再び上抜けを維持している。また、相場の方向性を示す基準線は再び横向きとなり、微妙に相場の勢いが鈍化してきた。

 

S&P500は、10日SMAの2,894ポイントがサポートしているものの、5日SMAの2,902ポイントを下抜けしてきたことで、微妙に相場の変化の兆しが出ている。ただ、緩やかながら5日SMAと10日SMAは上向きとなっており、上昇基調は維持している。また、一目均衡表では転換線は上向きを維持しているものの、と相場の方向性を示す基準線が横向きとなってきおり、微妙に相場の変化が出ている。

 

NASDAQは、5日SMAの7,980ポイントがサポートラインとして意識され上昇基調を維持している。また、10日SMAが上向きは維持していることで、短期的には依然として上昇基調を維持している。一目均衡表では、転換線の7,972ポイントの上方に位置しており基準線も上向きとなっていることから、上昇基調の継続を示している。三指数の中では一番強い相場となっている。

 

ストキャスティクス(パラメータ:14、5、3、20、80)では、三指数とも連日過熱感が出ている。ただ、NYダウは%Kが%Dを上抜けしてきたことで、戻り基調となっている。イールドスプレッドは、12月3日の天井となったスプレッド近くまで縮小してきている。米国株高・米長期金利が上昇するようなら、12月3日のイールドスプレッドを下回る可能性が高く、下落調整に注意が必要となる。1-3月期の米企業の決算発表が本格化してきており、業績結果に一喜一憂する展開が継続する。イースター休暇を控えてポジション調整の動きが主流となりそうだ。

 

2011年4月21日以降のイールドスプレッドの平均値のNYダウ:4.124%、S&P500:3.408%、NASDAQ:1.951%も下落時の節目となりやすい。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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