FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで2月14日の米国株市場を先取り!

 

2月13日(水)の米国3市場は、NYダウ:117.51ドル高の25,543.27ドル、S&P500:8.30ポイント高の2,753.03ポイント、NASDAQ:5.76ポイント高の7,420.38と、3指数全てが上昇した。一方、米長期金利は、2.701%に上昇(価格は下落)した。『12日付けPERと株価から逆算』して2月13日付け予想PER計算すると、NYダウ:16.33倍、S&P500:17.13倍、NASDAQ:22.70倍と、3指数ともに上昇(割高)した。2011年4月21日以降の平均値はNYダウ:14.97倍、S&P500:16.58倍、NASDAQ:21.74倍を現在3指数とも上回っている。このPERを基に13日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.423%、S&P500:▲3.137%、NASDAQ:▲1.704%と、3指数とともにイールドスプレッドは前日より縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)となった。米長期国債は、米中貿易協議の進展期待や、米政府機関の再閉鎖を回避できるとの観測を背景に安全資産とされる米国債に売りが出た。

 

昨年12月3日の高値時のイールドスプレッドを参考にする。12月3日に戻り天井となり下落基調となった。NYダウ:▲3.069%、S&P500:▲2.731%、NASDAQ:▲1.198%だった。

 

13日(水)のNYダウの予想イールドスプレッドは前日▲3.502%⇒▲3.423%となり縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日の直近割安となったイールドスプレッドの▲4.226%から0.803%に拡大(米国株に割高感)している。また、12月3日の戻り天井となった12月3日の▲3.069から0.354%へ縮小してきている。NYダウは、トランプ大統領が米中交渉の期限延長などに言及し、米中貿易協議の進展期待に加えて、米政府機関の再閉鎖を回避できるとの観測を背景に幅広い銘柄に買いが入った。個別では3Mやホーム・デポ、IBMなどの上昇が目立った。 また、原油価格の上昇も支援材料となった。VIX指数は15.43から15.56へ上昇した。

 

S&P500の予想イールドスプレッドは前日▲3.203%⇒▲3.137%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。S&P500も割安感が徐々に払拭されてきている。1月3日のイールドスプレッド▲3.869%から0.732%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の2.731%から▲0.406%へ縮小してきている。

 

 NASDAQの予想イールドスプレッドは、前日▲1.757%⇒▲1.704%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日のイールドスプレッド▲2.179%から0.475%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の▲1.198%から▲0.506%へ縮小してきている。

 

テクニカル的で米国株は、NYダウは、200日SMA、260日SMAがサポートとなり下げとまった一方で、5日SMAと10日SMAを上抜け短期的には上昇基調を回復している。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%Kが%Dを下抜けしてきており、上値を切り下げるダイバージェンスとなっている。S&P500は、200日SMAと260日SMAがレジスタンスとなっていたが、上抜けしたことで上昇基調は継続している。一方で、NASDAQは、260日SMAは上抜けしたものの、200日SMAは引き続きレジスタンスとして意識されており、上抜け出来ないでいる。米国株価指数は全体的に割高感が出てきていることから、いつ調整的な下落基調となっても不思議ではない。

 

2011年4月21日以降のイールドスプレッドの平均値のNYダウ:4.328%、S&P500:3.535%、ナスダック:2.098%も下落時の節目となりやすい。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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