FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで2月13日の米国株市場を先取り!

 

2月12日(火)の米国3市場は、NYダウ:372.65ドル高の25,425.76ドル、S&P500:34.93ポイント高の2,744.73ポイント、NASDAQ:106.71ポイント高の7,414.62と、3指数全てが上昇した。一方、米長期金利は、2.684%に上昇(価格は下落)した。『11日付けPERと株価から逆算』して2月12日付け予想PER計算すると、NYダウ:16.29倍、S&P500:17.09倍、NASDAQ:22.67倍と、3指数ともに上昇(割高)した。2011年4月21日以降の平均値はNYダウ:14.97倍、S&P500:16.58倍、NASDAQ:21.73倍を現在3指数とも上回っている。このPERを基に12日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.455%、S&P500:▲3.167%、NASDAQ:▲1.727%と、3指数とともにイールドスプレッドは前日より縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)となった。米長期国債は、米中貿易協議の進展期待に加えて、米政府機関の再閉鎖回避に向けた動きが好感され、相対的に安全資産とされる米国債に売り(金利は上昇)が出た。

 

昨年12月3日の高値時のイールドスプレッドを参考にする。12月3日に戻り天井となり下落基調となった。NYダウ:▲3.069%、S&P500:▲2.731%、NASDAQ:▲1.198%だった。

 

12日(火)のNYダウの予想イールドスプレッドは前日▲3.579%⇒▲3.455%となり縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日の直近割安となったイールドスプレッドの▲4.226%から0.771%に拡大(米国株に割高感)している。また、12月3日の戻り天井となった12月3日の▲3.069から0.386%へ縮小してきている。NYダウは、米与野党指導部が政府機関の閉鎖を回避するための暫定予算案に基本合意したと伝わり、再閉鎖が回避できるとの観測が広がった。米中の貿易協議が進展するとの期待から買いが入った面もあり、指数は一時400ドル超上げた。個別ではキャタピラーや3M、ダウ・デュポンなどの上昇が目立った。欧州株が全面高となったことも相場への追い風となった。VIX指数は 15.97から15.43へ低下した。

 

S&P500の予想イールドスプレッドは前日▲3.276%⇒▲3.167%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。S&P500も割安感は残っているものの、1月3日のイールドスプレッド▲3.869%から0.702%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の2.731%から▲0.436%へ縮小してきている。

 

 NASDAQの予想イールドスプレッドは、前日▲1.824%⇒▲1.727%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日のイールドスプレッド▲2.179%から0.452%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の▲1.198%から▲0.529%へ縮小してきている。

 

テクニカル的で米国株は、NYダウは、200日SMA、260日SMAがサポートとなり下げとまった一方で、5日SMAと10日SMAを上抜け短期的には上昇基調を回復した。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%Kが%Dを下抜けしてきており、上値を切り下げるダイバージェンスとなっている。S&P500とNASDAQは200日SMAと260日SMAがレジスタンスとして引き続き意識されており、上値が重くなっている。ただ、両指数とも10日SMAがサポートとして意識され下げ止まっている。米国株価指数は全体的に割高感が出てきていることから、いつ調整的な下落基調となっても不思議ではない。

 

2011年4月21日以降のイールドスプレッドの平均値のNYダウ:4.367%、S&P500:3.571%、ナスダック:2.132%も下落時の節目となりやすい。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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