FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで2月12日の米国株市場を先取り!

 

2月11日(月)の米国3市場は、NYダウ:53.22ドル安の25,053.11ドル、S&P500:1.92ポイント高の2,709.80ポイント、NASDAQ:9.71ポイント高の7,307.91と、高安まちまちの動きとなった。一方、米長期金利は、2.652%に上昇(価格は下落)した。『8日付けPERと株価から逆算』して2月11日付け予想PER計算すると、NYダウ:16.05倍、S&P500:16.86倍、NASDAQ:22.96倍と、3指数ともにわずかに上下した。2011年4月21日以降の平均値はNYダウ:14.97倍、S&P500:16.58倍、NASDAQ:21.73倍を現在3指数とも上回っている。このPERを基に11日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.579%、S&P500:▲3.279%、NASDAQ:▲1.703%と、3指数とともにイールドスプレッドは前日より縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)となった。米長期国債は、米中貿易協議の進展期待から、相対的に安全な資産である米国債に売り(金利は上昇)が出た。

 

昨年12月3日の高値時のイールドスプレッドを参考にする。12月3日に戻り天井となり下落基調となった。NYダウ:▲3.069%、S&P500:▲2.731%、NASDAQ:▲1.198%だった。

 

11日(月)のNYダウの予想イールドスプレッドは前日▲3.588%⇒▲3.579%となり縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日の直近割安となったイールドスプレッドの▲4.226%から0.647%に拡大(米国株に割高感)している。また、12月3日の戻り天井となった12月3日の▲3.069から0.519%へ縮小してきている。NYダウは、米中貿易協議の進展期待から買いが先行したものの、買い一巡後は徐々に上値が重くなり下げに転じた。市場では『15日のつなぎ予算の期限切れで今週末に米政府機関が再び閉鎖される可能性が懸念された』との指摘があった。 VIX指数は15.72から15.97へ上昇した。

 

S&P500の予想イールドスプレッドは前日▲3.304%⇒▲3.279%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。S&P500も割安感は残っているものの、1月3日のイールドスプレッド▲3.869%から0.590%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の2.731%から▲0.548%へ縮小してきている。

 

 NASDAQの予想イールドスプレッドは、前日▲1.724%⇒▲1.703%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日のイールドスプレッド▲2.179%から0.476%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の▲1.198%から▲0.505%へ縮小してきている。

 

テクニカル的で米国株は、NYダウは、200日SMA、260日SMAがサポートとなり下げ止まっている。ただ、5日SMAうあ10日SMAを下抜けしたことで、レジスタントして意識されやすい。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%Kが%Dを下抜けしてきており、下向き圧力が強まっていり。S&P500とNASDAQは200日SMAと260日SMAがレジスタンスとして引き続き意識されており、上値が重くなっている。ただ、両指数とも10日SMAがサポートとして意識され下げ止まっている。米国株価指数は全体的に割高感が出てきていることから、いつ調整的な下落基調となっても不思議ではない。

 

2011年4月21日以降のイールドスプレッドの平均値のNYダウ:4.371%、S&P500:3.585%、ナスダック:2.082%も下落時の節目となりやすい。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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