FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで12月21日の米国株市場を先取り!

 

12月20日(木)の米国3市場は、NYダウ:464.06ドル安の22,859.60ドル、S&P500:39.54ポイント安の2,467.42ポイント、NASDAQ:108.42ポイント安の6,528.41と、3株価指数とも連日の大幅下落となった。また、米長期金利は前日比上昇し2.807%と2.80%を回復した。『19日付けPERと株価から逆算』して20日付け予想PER計算すると、NYダウ:14.76倍、S&P500:15.54倍、NASDAQ:21.22倍と3株価指数ともに低下した。このPERを基に20日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.968%、S&P500:▲3.628%、NASDAQ:▲1.906%とイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)となった。株価指数が大幅下落したものの、米長期金利上昇したが株価の下落幅が大きかったことかイールドスプレッドが拡大した。

 

NYダウの年初来底値時のイールドスプレッドを参考にする。4月2日に付けた年初来安値時のNYダウ:▲3.579%、S&P500:▲3.145%、NASDAQ:▲1.640%や、2月9日の反転時となったNYダウ:▲3.300%、S&P500:▲2.756%、NASDAQ:▲1.313%である。

 

20日(木)のNYダウの予想イールドスプレッドは前日▲3.863%⇒▲3.968%となり、2月9日と4月2日のイールドスプレッドを上回り連日相当割安感が出ている。

S&P500の予想イールドスプレッドは前日▲3.556%⇒▲3.628%となり、連日4月2日及び2月9日のイールドスプレッドを上回っていることから、S&P500も相当割安感が出ている。

NASDAQの予想イールドスプレッドは、前日▲1.859%⇒▲1.906%となり、連日2月9日と4月2日のイールドスプレッドを上回ってきたことで相当割安感が出ている。

3株価指数ともかなりイールドスプレッドが拡大してきたことで、米10年物国債金利に対して株価に割安感は出ている。そのため、好材料が出た場合は急上昇する可能性も残る。しかし、世界的な景気減速懸念が強まっていることや、FRBの利上げは来年も緩やかながら継続するとの観測から株価の悪材料として意識されている。さらに、NY市場では、トランプ大統領がつなぎ予算案に署名しない方針と示したことで、政府機関閉鎖の可能性が強まったことが警戒された。そのため、割安感だけで一旦下げ止まったとしても、戻り売りに押されやすい地合いが続きやすい。

 

2011年4月21日以降のイールドスプレッドの平均値のNYダウ:4.509%、S&P500:3.711%、ナスダック:2.149%には届いていないことから、平均値に近づくまで拡大する株価下落と米長期金利の低下の可能性も残る。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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