FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで11月30日の米国株式市場を先取り!

 

11月28日(水)の米国3市場は、NYダウ:617.70ドル高、S&P500:61.62ポイント高、NASDQ総合:208.89ポイント高となり、全ての指数が大幅上昇した。一方で米長期金利が3.056%と前日3.060%からわずかに金利は低下した。そのため、27日付けイールドスプレッドは、NYダウ:▲3.083%、S&P500:▲2.751%、NASDAQ:▲1.210%とイールドスプレッドは大幅縮小(米国10年債金利に対して米国株が割高)した。

 

28日(水)の米国株式市場は、12月1日の米中首脳会談への期待から買いが先行した。パウエル米FRB議長の発言で、FRBの利上げ打ち止めが近いとの思惑が広がると株価は一段高となり、引けにかけて上げ幅を拡大する展開となった。VIX指数は19.02から18.49へ低下した。

 

11月29日(水)の米国3市場は、NYダウ:27.59ドル安、S&P500:6.03ポイント安、NASDAQ:18.51ポイント安と全面安の展開となった。また、米長期金利は前日比低下(価格は上昇)の3.029%となった。28日付けPERと株価から逆算すると、29日はNYダウ:16.27倍、S&P500:17.18倍、NASDAQ:22.72倍となる。このPERを基に29日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.116%、S&P500:▲2.791%、NASDAQ:▲1.372%となる。

 

参考となるのは、10月3日の株価下落直前のピークでは、NYダウ:▲2.468%、S&P500:▲2.146%、NASDAQ:▲0.601%となる。一方で10月29日に底値となったNYダウ:▲3.115%、S&P500:2.865%、NASDAQ:▲1.333%である。

 

29日の米国株は3指数ともに若干下落となったことや米長期金利が低下したことで、3指数ともイールドスプレッドは拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。10月29日の反転した時のイールドスプレッドよりは株価に若干ではあるが上回ってきている。NY市場では米長期金利が低下した一方で、米国3指数も下落したことから、イールドスプレッドが拡大する結果となった。今晩30日(金)では、イールドスプレッドの再び割安感が出てきている。今週に入ってNYダウは1053ドル(4.3%上昇)ほど上昇しており、G20 や米中首脳会談を控える週末ということもあり、一旦の利益確定売りなどが入りやすく上値は重そうである。

 

テクニカル的見てみると、NYダウは、一気に10日SMA、260日SMA、200日SMA、25日SMAを上抜けしたものの、昨日NYダウは転換暗示の『寄せ線』が出現している。上昇のピッチが速いことから、利益確定売りに押されやすい。そのため、今晩のNY市場では25日SMAの25,159ドルや200日SMAの25,104ドルを維持出来るかが注目される。上値では75日SMAの25,702ドルがレジスタンスとして意識される。

S&P500は260日SMA2,748ポイントがレジスタンスとして意識され2日連続上値を抑える展開となっている。また、NYダウ同様に『寄せ線』となっており、転換暗示となっている。今晩もこのレジスタンスが上値を抑えるのか、それとも上抜け出来るかが注目点となる。一方で、下値では25日SMA2,713ポイントがサポートするかが注目される。

NASDAQも25日SMA7,225ポイントをサポートとなり上抜を維持した。ロウソク足は気迷いを示す『コマ』が出現している。他の指数同様、今晩のNY市場では上値の重さが意識されやすい。上値では260日SMA7,410ポイントがレジスタンスとして意識されやすい。下値では25日SMAを維持出来るか注目される。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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