FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで11月28日の米国株式市場を先取り!

 

11月26日(月)の米国3市場は、NYダウ:354.29ドル高、S&P500:40.89ポイント高、NASDQ総合:142.87ポイント高となり、全ての指数が上昇した。一方で米長期金利が3.056%と前日3.046%から金利は上昇した。そのため、26日付けイールドスプレッドは、NYダウ:▲3.373%、S&P500:▲2.903%、NASDAQ:▲1.336%とイールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株が割高)した。

 

26日(金)の米国株式市場は、欧州株がほぼ全面高となり、米国株にも買いが先行した。米年末商戦が店舗・ネットの双方で好スタートを切ったと推定されていることから、小売関連株中心に買いが優勢となった。また、前週末まで大幅に下落していた原油価格が反発すると、エネルギー関連株にも買いが入った。さらに、このところ下落していた金融株やハイテク株も堅調推移した。VIX指数は21.52から18.90へ大幅低下した。

 

11月27日(火)の米国3市場は、NYダウ:108.49ドル高、S&P500:8.72ポイント高、NASDAQ:▲0.85ポイント高と全面高の展開となった。また、米長期金利は前日比上昇(価格は下落)の3.060%となった。27日付けPERと株価から逆算すると、27日はNYダウ:15.87倍、S&P500:16.83倍、NASDAQ:22.77倍となる。このPERを基に27日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.273%、S&P500:▲2.903%、NASDAQ:▲1.336%となる。

 

参考となるのは、10月3日の株価下落直前のピークでは、NYダウ:▲2.468%、S&P500:▲2.146%、NASDAQ:▲0.601%となる。一方で10月29日に底値となったNYダウ:▲3.115%、S&P500:2.865%、NASDAQ:▲1.333%である。

 

27日の米国株は全面高となったことや米長期金利が上昇したことで、3指数ともイールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株が割高)した。3指数ともイールドスプレッドは縮小したものの、過熱感は出ていない。昨日は米長期金利が上昇した一方で、米国3指数も上昇したことから、イールドスプレッドが縮小する結果となった。10月29日の戻り場面でのイールドスプレッドを上回り株価に割安感が出ていたことから、一旦220ドル超下落したものの、クドロー国家経済会議議長が全ての事務方が中国と綿密に交渉を行っているなどと発言すると戻り基調となった。今晩28日(火)も割高感が出ていないことから戻り基調が継続する可能性がある。

 

テクニカル的見てみると、NYダウは5日SMAが下向きとなっているものの、27日の上昇で5日SMAを上抜けしたことから、短期的な戻り基調は維持している。ただ、上値では10日SMAの24,869ドルがレジスタンスとして意識されやすい。S&P500も5日SMAを上抜けしたものの、10日SMAの2,686ポイントがレジスタンスとして意識されている。NASDAQも同様に5日SMAを上抜けしているものの、10日SMA7,085ポイントがレジスタンスとなっている。そのため、3指数とも短期的な上昇基調は継続しているものの、10日SMAを上抜け出来るかがポイントとなる。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

 

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