FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで1月30日の米国株市場を先取り!

 

1月29日(火)の米国3市場は、NYダウ:51.74ドル高の24,579.96ドル、S&P500:3.85ポイント安の2,640.00ポイント、NASDAQ:57.39ポイント安の7,028.29と、NY高は上昇したものの、S&P500指数とNASDAQ指数は下落した。一方、米長期金利はリスク回避の動きから低下して2.711%となった。『28日付けPERと株価から逆算』して29日付け予想PER計算すると、NYダウ:15.57倍、S&P500:16.69倍、NASDAQ:21.75倍と、NYダウは横ばいとなったものの、他の2株価指数は前日より低下した。2011年4月21日以降の平均値はNYダウ:14.96倍、S&P500:16.58倍、NASDAQ:21.73倍を3指数とも上回っている。このPERを基に29日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.712%、S&P500:▲3.281%、NASDAQ:▲1.685%と、三指数ともイールドスプレッドは拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)となった。米長期国債はこの日発表の11月米ケース・シラー住宅価格指数や1月米消費者信頼感指数が予想を下回ったため、債券買いが広がった。7年債入札が『好調』だったことも相場の支援材料となった。

 

NYダウの昨年の年初来底値時のイールドスプレッドを参考にする。4月2日に付けた年初来安値時のNYダウ:▲3.579%、S&P500:▲3.145%、NASDAQ:▲1.640%や、2月9日の反転時となったNYダウ:▲3.300%、S&P500:▲2.756%、NASDAQ:▲1.313%だった。

 

29日(火)のNYダウの予想イールドスプレッドは前日▲3.689%⇒▲3.712%となり拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。1月3日の直近のイールドスプレッドの▲4.226%から0.514%に縮小してきている。NYダウは、四半期決算が予想を上回った3Mやファイザーなどが買われ、指数の押し上げ要因となった。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)や米中貿易協議など重要イベントを控えていることもあって、買い一巡後は徐々に上値が重くなった。VIX指数は18.87から19.13へ上昇した。

 

S&P500の予想イールドスプレッドは前日▲3.238%⇒▲3.281%となり、イールドスプレッドは拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。S&P500も割安感は残っているものの、1月3日のイールドスプレッド▲3.869%から0.588%に縮小してきている。

 

 NASDAQの予想イールドスプレッドは、前日▲1.650%⇒▲1.685%となり、イールドスプレッドは拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。アップルやアマゾン・ドット・コムなど主力株が軒並み下げた。 また、1月3日のイールドスプレッド▲2.179%から0.494%に縮小してきている。

 

米国株は、一旦75日SMAレジスタンスとして意識され3指数とも上値を抑えられる展開となっている。NYダウとS&P500は10日SMAがサポートとして意識されている一方で、NASDAQは10日SMAを下抜けしてきている。今晩のNASDA動向に注意が必要となる。

 

2011年4月21日以降のイールドスプレッドの平均値のNYダウ:4.422%、S&P500:3.553%、ナスダック:2.044%も下落時の節目となりやすい。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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