FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで1月28日の米国株市場を先取り!

 

1月25日(金)の米国3市場は、NYダウ:183.96ドル高の24,737.20ドル、S&P500:22.43ポイント高の2,664.76ポイント、NASDAQ:91.40ポイント高の7,164.86と、3指数ともに上昇した。一方、米長期金利はリスク選好の動きから上昇して2.760%となった。『24日付けPERと株価から逆算して25日付け予想PER計算すると、NYダウ:15.72倍、S&P500:16.85倍、NASDAQ:23.20倍と、3株価指数とも前日より上昇した。2011年4月21日以降の平均値はNYダウ:14.96倍、S&P500:16.58倍、NASDAQ:21.73倍を3指数とも上回っている。このPERを基に25日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.601%、S&P500:▲3.175%、NASDAQ:▲1.550%と、三指数ともイールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)となった。米長期国債は米国株の上昇を背景に、安全資産とされる米国債に売り(利回りは上昇)が出た。

 

NYダウの昨年の年初来底値時のイールドスプレッドを参考にする。4月2日に付けた年初来安値時のNYダウ:▲3.579%、S&P500:▲3.145%、NASDAQ:▲1.640%や、2月9日の反転時となったNYダウ:▲3.300%、S&P500:▲2.756%、NASDAQ:▲1.313%だった。

 

25日(金)のNYダウの予想イールドスプレッドは前日▲3.696%⇒▲3.601%となり縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日の直近のイールドスプレッドの▲4.226%から0.625%縮小してきている。NYダウは、WSJが『FRBは保有資産縮小の終了を議論している』と報じると、米金融政策正常化のペースが緩むとの思惑が浮上し買い安心感につながった。ボーイングやアップル、キャタピラーの上昇が指数の押し上げ要因となり、一時300ドル超上げた。一方、前日発表した四半期決算が嫌気されたインテルは5%を超える下落となった。また、連邦政府機関閉鎖の影響で一部空港で旅客機の離発着が滞るなどの影響が生じたものの、閉鎖解除への合意を後押しするとの期待が広がった。その後、トランプ大統領が2月15日までの一時的解除で合意に達したことを発表し、堅調推移となった。VIX指数は18.89から17.42へ低下した。

 

S&P500の予想イールドスプレッドは前日▲3.270%⇒▲3.175%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。S&P500も割安感は残っているものの、1月3日のイールドスプレッド▲3.869%から0.694%縮小してきている。

 

 NASDAQの予想イールドスプレッドは、前日▲1.653%⇒▲1.550%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。主力ハイテク株が軒並み買われた。また、1月3日のイールドスプレッド▲2.179%から0.625%縮小してきている。

 

米国株は、好材料のみに反応する展開となった。75日SMAがレジスタンスとして意識されていたが、3指数ともにじわりと上抜けしてきた。そのため、強い地合いが継続が期待される。次の節目は200日SMAとなってくる。

 

2011年4月21日以降のイールドスプレッドの平均値のNYダウ:4.426%、S&P500:3.569%、ナスダック:2.046%も下落時の節目となりやすい。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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