FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで1月21日の米国株市場を先取り!

 

1月18日(金)の米国3市場は、NYダウ:336.25ドル高の24,706.35ドル、S&P500:34.75ポイント高の2,670.71ポイント、NASDAQ:72.76ポイント高の7,157.23と、3株価指数とも上昇した。一方、米長期金利は上昇して2.751%となった。『17日付けPERと株価から逆算』して18日付け予想PER計算すると、NYダウ:15.83倍、S&P500:16.89倍、NASDAQ:23.19倍と3株価指数ともに前日より上昇した。このPERを基に18日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.534%、S&P500:▲3.136%、NASDAQ:▲1.528%と、三指数ともイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)となった。米長期国債は米中貿易摩擦の緩和期待から投資家心理が改善し、安全資産としての米国債に売り(利回りは上昇)が出た。また、米12月鉱工業生産指数が市場予想を上回ったことも相場の重石となった。 米長期金利が上昇したことで、米国株高になったもののイールドスプレッドの縮小幅は緩和された。

 

NYダウの昨年の年初来底値時のイールドスプレッドを参考にする。4月2日に付けた年初来安値時のNYダウ:▲3.579%、S&P500:▲3.145%、NASDAQ:▲1.640%や、2月9日の反転時となったNYダウ:▲3.300%、S&P500:▲2.756%、NASDAQ:▲1.313%だった。

 

18日(金)のNYダウの予想イールドスプレッドは前日▲3.655%⇒▲3.532%となり縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日の直近のイールドスプレッドの▲4.226%からだいぶ縮小してきている。また、4月2日の▲3.579%よりも縮小してきた。NYダウは『中国は今月上旬に北京で行われた米中通商協議で、米国からの輸入を大幅に増やして2024年までに対米貿易黒字をゼロにする提案していた』との報道が伝わった。前日には『米財務長官が中国への追加関税の一部もしくは全部の撤回を提案』とも伝わっていた。米中の歩み寄りで貿易交渉が進展するとの期待が強まり、買いが膨らんだ。取引終了間際にNYダウの上げ幅は一時380ドルを超える場面があった。 VIX指数は18.06から17.80へ低下した。

 

S&P500の予想イールドスプレッドは前日▲3.248%⇒▲3.136%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。ただ、4月2日のイールドスプレッドより縮小してきた。また、S&P500も割安感は残っているものの、1月3日の▲3.869%から急速に縮小してきている。

 

NASDAQの予想イールドスプレッドは、前日▲1.606%⇒▲1.527%となり、イールドスプレッドは縮小した。NASDAQは戻りが早かったこともあり、4月2日のイールドスプレッドを下回ってきている。また、1月3日の▲2.179%から急速に縮小してきた。

 

米国株は、4連騰となり710ドルの上昇となった。昨年12月26日をボトムとして、ほぼV字的な戻りとなっており短期的には戻りの速さに過熱感が出てきている。また、3指数とも75日SMAがレジスタンスとなっており、週明け上抜け出来るかが注目される。一旦スピード調整的な下落調整の可能性も高まっている。

 

2011年4月21日以降のイールドスプレッドの平均値のNYダウ:4.405%、S&P500:3.557%、ナスダック:2.023%も下落時の節目となりやすい。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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