FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで米国株式市場の先取り!

 

11月16日(金)の米国3市場は、NYダウ:123.95ドル高、S&P500:6.07ポイント高、NASDQ:11.16ポイント高となり、全ての指数が上昇した。一方で米長期金利が3.065%と大きく低下した。そのため、16日付けイールドスプレッドは、NYダウ:▲3.047%、S&P500:▲2.756%、NASDAQ:▲1.903%となった。

 

16日は半導体大手エヌビディアが前日発表した2018年8-10月期の決算内容が嫌気されて、同社株が急落した。これを受けて半導体銘柄をはじめハイテク株などに売りが出たため、寄り付き直後に140ドル超下げる場面があった。ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢となった。米長期金利の低下を好感した買いが入ったほか、トランプ大統領が貿易摩擦を巡る中国との合意実現に楽観的な姿勢を示したことで、米中両国が貿易問題で歩み寄ることへの期待が広がり一時220ドル超上げた。一方、米長期金利は5日連続金利が低下し前日比0.048%低い3.065%へ低下した。株価は上昇したものの、米長期金利が低下したため、イールドスプレッドは拡大した。

 

11月19日(月)の米国3市場は、NYダウ:▲395.78ドル安、S&P500:▲45.54ポイント安、NASDAQ:▲21.94ポイント安と全面安の展開となった。また、米長期金利は前日ほぼ横ばいの3.064%となった。16日付けPERと株価から逆算すると、17日はNYダウ:16.01倍、S&P500:16.87倍、NASDAQ:19.56倍となる。このPERを基に19日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.183%、S&P500:▲2.865%、NASDAQ:▲2.049%となる。

 

参考となるのは、10月3日の株価下落直前のピークでは、NYダウ:▲2.468%、S&P500:▲2.146%、NASDAQ:▲1.162%となる。一方で10月29日に底値となったNYダウ:▲3.115%、S&P500:2.865%、NASDAQ:▲1.953%である。

 

19日の米国株の大幅下落で、10月29日に底値となったイールドスプレッドとほぼ同値まで拡大してきた。このところの米長期金利が低下もイールドスプレッドの拡大に寄与している。そのため、今晩の米国株の反動上昇を期待したいところである。イールドスプレッドが、これ以上拡大するようなら、米国株に割安感が出てくる可能性がある。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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