FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで8月3日の米国株市場を先取り!

 

★NY株式市場では、三指数は全て反発する展開となった一方で、米長期金利は新型コロナウイルス感染拡大に対応する米追加経済対策を巡り、米議会与野党の協議が難航していることから持ち高調整目的の買い(金利は低下)がやや優勢となった。このところ、米長期金利の変動幅が上下に大きくなっており、日々イールドスプレッドへの影響が強まる展開となっている。そのため、今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。前日引け後に予想を上回る決算と株式分割を発表したアップルが10%超上昇し、1銘柄でNYダウを300ドルほど押し上げた。イールドスプレッドからは、以前と比べて三指数とも割安感はなくなっている。そのため、リスク回避の材料が出ると利益確定売りがでやすい。

 

感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチン・治療薬が開発されるなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続きやすい。また、新型コロナウイルス感染『第2波』が懸念されている。米大統領選を控えて、米中対立の激化が懸念されてきている。しかし、経済活動再開で先行きの景気回復の期待感が株価を押し上げている。そのため、期待感が薄れるような事態となると、再び下値模索の動きとなりやすい。VIX指数は24.76から24.46へわずかに低下した。 VIX指数が未だ20台半ばで推移していることから、リスク回避の動きは継続している。VIX指数が高水準で推移していることから、しばらくはボラタイルな動きが続きやすい。VIX指数が20を割ってくると市場に落ち着きが出たことになる。

 

NYダウは、200日SMAの26,228ドルや260日SMAの26,303ドルがサポートラインとなり下支えする展開となっている。一方で、5日SMAの26,449ドルと10日SMAの26,589ドルがレジスタンスとして意識され上値を抑える展開となってきた。そのため、短期的には上値の重さが意識されつつある。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.328 %

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

                20/01/17‐▲3.018%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・7月30日:▲3.538%⇒7月31日:予想▲3.532%(前日比でわずかに縮小)

 

7月31日のNYダウが反発した一方で、米長期金利は低下したもののイールドスプレッドは前日比でわずかに縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.328%から+0.204%と平均値より上方かい離したことで割安になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲0.694%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲0.570%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.009%下回った。20年3月23日の6.017%から▲2.485%下回った。新型コロナウイルスを受けた追加経済対策をめぐる米議会与野党の協議が難航していることから、しばらくはマイナス圏での推移が続き一時300ドル超下げる場面があった。ただ、引けにかけては買いが優勢となり上げに転じた。前日引け後に予想を上回る決算と株式分割を発表したアップルが10%超上昇し、1銘柄でNYダウを300ドルほど押し上げた。7月シカゴ購買部協会景気指数が予想外の改善を示したことが好感された。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.772%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

               20/01/17-▲2.990%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・7月30日:▲3.059%⇒7月31日予想▲3.044%(前日比でわずかに縮小)

 

S&P500が上昇した一方で、米長期金利は低下したもののイールドスプレッドは前日比でわずかに縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.772%から+0.272%と平均値より上方かい離したことで割安になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲0.825%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲0.958%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.135%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.455%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.178%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.811%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・7月30日:▲1.808%⇒7月31日予想▲1.786%(前日比でわずかに縮小)

 

NASDAQが上昇した一方で、米長期金利は低下したもののイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲1.811%から▲0.025%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.393%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲0.597%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲0.712%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.017%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.308%下回った。

 

NASDAQが反発した一方で、米長期金利は低下したもののイールドスプレッドは縮小した。イールドスプレッドは一時より半分以下まで縮小していることで、割高感が出てきているNASDAQのイールドスプレッドは1.8%台前半で推移しており、2%台まで拡大するまでは割安とは言えない。ただ、今週から決算発表されるハイテク関連株の業績の予想が好調なほか、景気回復期待や新型コロナウイルスのワクチンや治療薬などのポジティブな報道があると、引き続き好感され買われやすい。一方で、新型コロナウイルスの感染第2波の拡大や米中関係の悪化懸念も高まっていることで、いつ下落調整する展開になっても不思議ではない。三指数の中では割高感も出てきている。米IT大手4社『GAFA』の決算は、グーグル親会社アルファベットを除く3社が増収増益。時価総額が大きいこれらの銘柄が買われ、相場を下支えした。

 

三指数のイールドスプレッドは、全てわずかに縮小する展開となった。米長期金利が低下したものの、三指数の上昇率が高かったことで、イールドスプレッドはわずかに縮小した。前日引け後に予想を上回る決算と株式分割を発表したアップルが10%超上昇し、1銘柄でNYダウを300ドルほど押し上げた。また、7月シカゴ購買部協会景気指数が予想外の改善を示したほか、米IT大手4社『GAFA』の決算は、グーグル親会社アルファベットを除く3社が増収増益。時価総額が大きいこれらの銘柄が買われ、相場を下支えした。今後も新型コロナウイルス感染報道や米中対立激化懸念、中東情勢、原油価格の変動、英国のブレグジットなどの報道で市場は上下に振れやすい状況が続く。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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