FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで6月26日の米国株市場を先取り!

 

★NY株式市場では、三指数が反発する展開となったうえ、米長期金利も横ばいだったことでイールドスプレッドは三指数とも前日比で縮小(米国10年債金利に対して前日比で米国株は割高)した。ただ、米長期金利の変動幅が大きくなっており、日々イールドスプレッドへの影響が強まる展開となっている。そのため、今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。米金融当局が金融機関に高リスクの自己勘定取引を禁じた『ボルカー・ルール』の実質的な緩和を発表すると、ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなど金融株中心に買い戻しが入り指数は上げに転じた。イールドスプレッドからは、三指数とも割安感は薄らいでいる。そのため、リスク回避の材料が出ると利益確定売りが継続しやすい。

 

感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチン・治療薬が開発されるなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続きやすい。また、新型コロナウイルス感染『第2波』が懸念されている。米大統領選を控えて、米中対立の激化が懸念されてきている。しかし、経済活動再開で先行きの景気回復の期待感だけで株価を押し上げている。そのため、期待感が薄れるような事態となると、再び下値模索の動きとなりやすい。VIX指数は33.84から32.22へ低下した。ただ、VIX指数が30台で推移していることから、リスク回避の動きは継続している。VIX指数が高水準で推移していることから、しばらくはボラタイルな動きが続きやすい。VIX指数が20を割ってくると市場に落ち着きが出たことになる。

 

NYダウは上昇したものの、5日SMAの25,849ドルと10日SMAの25,910ドルさらに25日SMAの25,888ドルがレジスタンスとして意識され上値を抑える展開となっている。そのため、上値の重さが意識される展開となっている。ただ、100日SMAの24,830ドルがサポートとして意識される。もみ合い相場が続いており、方向感を欠く展開となっている。ただ、上値も徐々に重くなっているため、サポートラインを下抜けしてくると、テクニカル的にも下落調整が強まる可能性がある。各SMAが徐々に集まってきていることから、上下に大きく放れる可能性も高まってきている。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.328 %

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

                20/01/17‐▲3.018%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・6月24日:▲3.421%⇒6月25日:予想▲3.372%(前日比で縮小)

 

6月25日のNYダウは反発したうえ、米長期金利は横ばいだったことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.328%から+0.044%と平均値より上方かい離したことで割安になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲0.854%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲0.730%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.169%下回った。20年3月23日の6.017%から▲2.645%下回った。米国の新型コロナウイルス新規感染者数が過去最高となったことを受けて、米経済の正常化が遅れるとの懸念が強まり売りが先行した。下げ幅は一時230ドルを超えた。ただ、米金融当局が金融機関に高リスクの自己勘定取引を禁じた『ボルカー・ルール』の実質的な緩和を発表すると、ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなど金融株中心に買い戻しが入り指数は上げに転じた。取引終了間際に一時300ドル超上昇する場面があった。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.770%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

               20/01/17-▲2.990%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・6月24日:▲3.073%⇒6月25日予想▲3.032%(前日比で縮小)

 

S&P500が反発したうえ、米長期金利は横ばいだったことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.770%から+0.262%と平均値より上方かい離したことで割安になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲0.837%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲0.970%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.147%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.467%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.190%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.812%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・6月24日:▲1.772%⇒6月25日予想▲1.745%(前日比で縮小)

 

NASDAQは反発したうえ、米長期金利は横ばいだったことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲1.812%から▲0.067%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.434%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲0.638%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲0.753%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.058%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.349%下回った。

 

NASDAQは再び10,000万ポイントを回復する中、イールドスプレッドは一時より半分以下まで縮小していたことで、割安感は払しょくされている。NASDAQのイールドスプレッドは1.7%台まで低下している。ただ、ハイテク関連株の業績が好調なほか、景気回復期待や新型コロナウイルスの感染などのポジティブな報道があると、引き続き好感され買われやすい。一方で、米中関係の悪化懸念も高まっていることで、下落調整する展開になっても不思議ではない。三指数の中でも割安感が払しょくしている。

 

三指数のイールドスプレッドは、三指数は全て反発する展開となり、米長期金利も横ばいだったことでイールドスプレッドは三指数ともに縮小した。米金融当局が金融機関に高リスクの自己勘定取引を禁じた『ボルカー・ルール』の実質的な緩和を発表すると、ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなど金融株中心に買い戻しが入り指数は上げに転じた。今後も新型コロナウイルス感染報道や米中対立激化懸念、中東情勢、原油価格の変動、英国のブレグジットなどの報道で市場は上下に振れやすい状況が続く。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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