FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで2月26日の米国株市場を先取り!米金利上昇でスプレッドは縮小!

★NY株式市場では、三指数ともに下落する展開になった。米国株は、週次新規失業保険申請件数が市場の予想以上に減少したほか、追加経済対策や新型コロナワクチンの普及による景気回復への期待が下支えとなり、米10年債利回りが一時1.6085%前後と昨年2月以来約1年ぶりの高水準に上昇すると、高PER(株価収益率)銘柄が多いハイテク株を中心に売りが広がった。金利急騰で投資家心理が悪化したことで、このところ上昇していた景気敏感株にも売りが波及し、NYダウは一時660ドル超下げた。特に割高感が意識されやすいハイテク株を中心に売りが加速した。一方米長期金利は、米景気回復や国債増発を見込んだ債券売り(利回りは上昇)が出たほか、前週分の米新規失業保険申請件数などが予想より強い内容となったことが債券売りを誘った。米7年債入札が『不調』だったことも債券売りを促し、『売りが売りを呼ぶ展開』となった。10年債利回りは一時1.6085%前後と昨年2月以来の水準まで急騰した。市場関係者からは『米連邦準備理事会(FRB)が長期金利上昇に警戒感を示していないこともあり、水準はさらに切り上がりそうだ』との声が聞かれた。5年債利回りは一時0.8617%前後まで急上昇した。市場では『一部ストラテジストが警戒する重要水準0.75%を上回ったことで売りが加速した』との指摘があった。 今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、以前と比べて三指数ともかなり割高感が残っており、リスク回避の材料が出ると下落しやすい。

 

感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチン・治療薬の投与で有効性が実証されるなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続きやすい。また、新型コロナウイルス感染『第3波』が懸念されている。しかし、追加経済対策期待や経済活動再開で先行きの景気回復の期待感が株価を押し上げている。そのため、期待感が薄れるような事態となると、再び下値模索の動きとなりやすい。VIX指数は21.34から28.89へ急上昇した。再びVIX指数がえ28後半で推移していることで不安定な値動きが継続しやすい。20を割れるまでは不安定な動きが継続する。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.311%

・直近イールドスプレッド縮小:19/4/25-▲3.048%、20/09/1‐▲2.867%

                20/10/12-▲2.847%、21/1/11-▲2.611%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・2月24日:▲2.912%⇒2月25日:予想▲2.837%(前日比で縮小:割高)

 

2月25日のNYダウは大幅下落した一方で、米長期金利が大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.311%から▲0.474%と平均値より下方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲1.389%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲1.265%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.704%下回った。20年3月23日の6.017%から▲3.180%下回った。NYダウは、長期金利が急上昇したことで、ハイテク・グロース株を中心に株式全般に売りが強まった。NYダウは一時668ドル安まで下落し、559.85ドル安(-1.75%)と5日ぶりの大幅反落した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.773%

・直近イールドスプレッド縮小: 20/08/27-▲2.677%、20/10/12-▲2.664%

               20/12/08-▲2.666%、21/1/11-▲2.320%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・2月24日:▲2.775%⇒2月25日予想▲2.727%(前日比で縮小:割高)

 

S&P500は下落した一方で、米長期金利が大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.773%から▲0.046%と平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲1.142%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.275%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.452%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.772%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.495%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.792%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、20/12/4-1.351%

              21/1/11-1.066%、21/2/16-1.144%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・2月24日:▲1.247%⇒2月25日予想▲1.191%(前日比で縮小:割高)

 

NASDAQは大幅下落した一方で、米長期金利も大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲1.792%から▲0.601%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.988%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲1.192%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲1.307%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.612%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.903%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が大幅上昇した一方で、株価は大幅下落したものの縮小した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いとなっている。NASDAQのイールドスプレッドは、▲1.1%台後半まで縮小して推移している。そのため、割高感が続いていることから、ネガティブなニュースが出ると引き続き下落しやすい地合いが続いている。また、2%台まで拡大するまでは割安とは言えない。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

カテゴリー: ホットニュース

カテゴリー

カレンダー

5月 2021
« 4月    
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  

ページの先頭へ