FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで2月14日の米国株市場を先取り!

 

★NY株式市場では、三指数ともに下落したうえ、米長期金利が低下したことでイールドスプレッドは前日比で三指数ともに拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。史上最高値圏で推移していることで、利益確定売りがでやすい地合いとなっている。新型肺炎の感染拡大の勢いが再び強まり、世界景気の減速懸念が強まったことで売りが優勢となった。感染症例急増により、改めてリスク回避が優勢になっている。そのため、引き続き今晩のNY市場でリスク回避の動きになるかが注目点となる。

 

NYダウは下落したものの、5日SMAの29,326ドルがサポートラインとして意識され下げ止まる展開となった。一方で、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、買われ過ぎ域から%DがSlow%Dをわずかに下抜けしてきたことで、トレンドが反転する可能性が高まってきた。史上最高値圏で推移していることから、好材料はスルーする一方で悪材料に反応する展開となりやすく、利益確定売りが出やすい。イールドスプレッドは、拡大したものの割安感はない。現在は割高感も割安感も出ていないため、材料次第で上下に振れる展開になりやすい。

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.229%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

                20/01/17‐▲3.018%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、

               19/8/5-▲4.102%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・2月12日:▲3.304%⇒2月13日:予想▲3.344%

 

2月13日のNYダウが下落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.229%から▲0.885%と平均値よりかい離していることで割高になっている。18年12月3日の天井となった▲3.069%まで▲0.275%に接近した。19年4月25日の天井となった3.048%まで▲0.296%に縮小した。20年1月17日の天井となった▲3.018%まで▲0.326%まで接近した。米長期金利が1.6%台に上昇してきおり、今後も上昇基調が強まるとイールドスプレッドが縮小傾向となりNYダウに割高感が出てくる。

 

NYダウが下落したことで株式益利回りは上昇した。また、米長期金利が低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大した。米国債券に対してNYダウが前日比で割安となった。前日比では米国債券を買うよりもNYダウを買う方が良いことになる。中国の新型コロナウイルスの感染者数が認定基準の見直しで急増し、世界景気の先行き懸念が強まった。新型コロナウイルス感染拡大の勢いが弱まりつつあると楽観的な見方が広がっていたこともあり、投資家心理が急速に悪化し軟調推移となった。中国売上高の大きい3Mやアップルなどが売られ、一時200ドル超下げた。前日に史上最高値を更新したあとだけに利益確定目的の売りも出た。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.611%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

               20/01/17-▲2.990%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、

                19/8/5-▲4.002%、19/8月15日-4.179%

・2月12日:▲3.356%⇒2月13日予想▲3.381%

 

S&P500が下落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.611%から▲0.230%とかい離していることで割高になっている。また、18年12月3日の天井となった▲2.731%まで▲0.650%に接近した。19年4月25日の天井となった▲2.966%まで▲0.415に接近した。20年1月17日の天井となった2.990%まで▲0.391%に接近した。

 

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.270%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、

              19/8/5-▲2.383%、 19/8/15-▲2.498%

・2月12日:▲2.101%⇒2月13日予想▲2.125%

 

NASDAQが下落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.301%から▲0.176%と平均値より縮小している分割高となっている。また、18年12月3日の天井となった▲1.198%まで▲0.927%に接近した。19年4月25日の天井となった▲1.468%まで▲0.657%に接近した。

 

NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。特に米中通商協議の行方に左右されやすく、報道に振れやすい地合いとなっている。『第2段階合意』に向けて米中間で協議される。そのため、今後も米中貿易摩擦に関する報道に振られる展開が予想される。また、中国発の新型コロナウイルスの感染が拡大してきた。一方で、新型コロナウイルスの治療薬開発で前進との報道もあり、先行きに明るさも見られる。2003年に発生したSARS発生後では、中国GDP第1四半期は11.1%だったが、第2四半期のGDPは9.1%に低下した。そのため、感染拡大の規模が大きくなると中国経済に悪影響を与え、NASDAQの上値も抑えられる。

 

三指数のイールドスプレッドは、三指数は全て下落したうえ、米長期金利も低下したことで三指数ともに前日比で拡大した。新型肺炎の感染拡大の勢い再び強まり、世界景気への減速懸念からリスク回避の動きが強まってきた。現在は割安感も割高感もない状況であることから、上下どちらに振れても不思議ではない状態である。そのため、ウイルス感染報道や米中貿易交渉、中東情勢、英国のブレグジットなどの報道で振れやすい。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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