FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで12月7日の米国株式市場を先取り!

 

12月4日(火)の米国3市場は、NYダウ:799.36ドル安、S&P500:90.31ポイント安、NASDQ総合:283.09ポイント安となり、全ての指数が大幅下落した。一方で米長期金利が2.915%と前日2.970%から金利は低下した。12月4日付けイールドスプレッドは、NYダウ:▲3.300%、S&P500:▲2.978%、NASDAQ:▲1.410%のイールドスプレッドは拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)となった。

 

4日(火)の米国株式市場は、米中の通商政策に対する姿勢に依然として大きな隔たりがあるなか、トランプ米大統領がツイッターで『私は関税マン』と発言すると、中国向け売上比率が高い銘柄に売りが広がった。また、債券市場でイールドカーブ(利回り曲線)のフラット化が進行した。そのため、米経済の成長減速を示唆している恐れがあるとの警戒感が浮上し、株式への売りを誘った。市場関係者からは『債券市場で逆イールドが迫っていることへの恐怖心を利用した仕掛け的な売りが出た』との声も聞かれた。 VIX指数は16.44から20.74へ低下した。

 

12月6日(木)の米国3市場は、NYダウ:79.40ドル安、S&P500:4.11ポイント安、NASDAQ:29.83ポイント高とまちまちの展開となった。また、米長期金利は前日比低下(価格は上昇)の2.888%と2.900%台割れとなった。4日付けPERと株価から逆算して6日PER計算すると、NYダウ:16.04倍、S&P500:16.94倍、NASDAQ:23.22倍とNYダウとS&PのPERは低下したが、ナスダックは上昇した。このPERを基に6日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.347%、S&P500:▲3.014%、NASDAQ:▲1.419%となる。

 

参考となるのは、10月3日の株価下落直前のピークでは、NYダウ:▲2.468%、S&P500:▲2.146%、NASDAQ:▲0.601%となる。一方で10月29日に底値となったNYダウ:▲3.115%、S&P500:2.865%、NASDAQ:▲1.333%である。

 

6日(木)の米国株は、中国の通信大手ファーウェイの幹部逮捕を受けて、米中関係が悪化するとの警戒感が高まった。また、アジア・欧州市場が下落したことにつれて米国3指数も売りが先行した。NYダウは一時780ドル超安まで下落した。一方で、FRBの利上げ休止の思惑などを背景に取引終了にかけて急速に下げ幅を縮めた。米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙のFEDウォッチャーは『FRBは12月の利上げでいったん利上げ局面を休止し、様子見モードに入ることを検討』と報じた。3指数ともイールドスプレッドは拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。10月29日の反転した時のイールドスプレッドより拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)となった。12月6日(木)では、イールドスプレッドの割安感が増大した。

 

テクニカル的に見てみると、NYダウは、10月29日安値と11月23日安値を結んだトレンドラインがサポートとなり戻り基調となった。また、年初来高値の10月3日26,951ドルからの10%下落となる24,256ドルもサポートとして意識された。そして、ロウソク足では、下ヒゲ長い陽線で終了したことで、戻り基調が期待されるロウソク足となった。しかし、上値では10日SMA25,018ドルや260日SMAと200日SMAが位置していることから、レジスタンスとして上値を抑える可能性も残る。

 

S&P500も、NYダウ同様に下ヒゲ長い陽線引けとなっているが、10日SMAの2,706ポイントがレジスタンスとして意識されやすい。S&P500でも直近安値となった11月23日安値2,631ポイントがサポートとして意識された。

 

NASDAQだけは前日比上昇して終了したことや、10日SMAの7,175ポイントをわずかに上抜けして終了した。今晩10日SMAを維持すると、25日SMAの7242ポイントが次の節目となりやすい。

 

3指数とも一旦は大きく下押ししたものの、NYダウとS&P500は長い下ヒゲ陽線で引ける一方で、NASDAQも10日SMAを上抜けして終了するなど、一旦の下げ止まりが意識される。また、長期金利が連日低下している一方で、株価は大幅な下落調整となりイールドスプレッドでは直近の相場で割安感が出てきた。そのため、一旦買い戻しの動きとなっても不思議ではない。市場では、米FRBの利上げ打ち止めの思惑も広がっており、株式市場には好感される材料となっている。今晩の米11月雇用統計では、非農業部門雇用者数が10月の+25万人に続き前月比+19.9万人を予想している。失業率は3.7%と、10月と同様に1969年12月以降49年ぶり低水準を維持する公算と見られる。米国の労働市場が依然堅調であることが再確認される可能性が高い。一方で、労働市場がピークをつけたことが示される可能性もある。先行指標の中でも最も雇用統計と相関関係が強いとされる民間部門の雇用者数を示すADP雇用統計の11月分は前月比+17.9万人と予想を下回り8月来で最小の伸びにとどまった。今晩の雇用統計公表後は上下に振れる可能性が高いが、米国株3指数とも割高感が一旦薄れている。また、NYダウは年初来高値からの10%下落が下値目処となりやすい。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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