FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで12月11日の米国株市場を先取り!

 

12月7日(金)の米国3市場は、NYダウ:558.72ドル安、S&P500:62.87ポイント安、NASDQ総合:219.01ポイント安となり、三指数とも大幅に下落する展開となった。一方で米長期金利が2.849%と前日2.888%から金利は低下(価格は上昇)し、6日連続の低下となった。12月7日付けイールドスプレッドは、NYダウ:▲3.524%、S&P500:▲3.212%、NASDAQ:▲1.595%とイールドスプレッドは前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)となった。

 

7日(金)の米国株式市場は、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非OPEC加盟国が減産で合意し、原油価格の上昇に伴い買いが先行した。しかし、米中貿易摩擦の激化懸念や、米11月雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を大きく下振れ、平均時給の伸びも前月比横ばいとなり、米景気の後退懸念が強まった。また、1月以降の追加利上げ観測が後退する中、改めて米景気の鈍化が意識され、大幅下落となった。VIX指数は21.19から23.23へ上昇した。

 

12月10日(月)の米国3市場は、NYダウ:34.31ドル高、S&P500:4.64ポイント高、NASDAQ:51.27ポイント高と3指標全が小幅上昇した。また、米長期金利は前日比上昇(価格は下落)の2.859%とわずかに上昇した。7日付けPERと株価から逆算して10日PER計算すると、NYダウ:15.71倍、S&P500:16.53倍、NASDAQ:22.67倍と3指数のRER全て前日から上昇した。このPERを基に10日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.506%、S&P500:▲3.191%、NASDAQ:▲1.553%となる。

 

参考となるのは、10月3日の株価下落直前のピークでは、NYダウ:▲2.468%、S&P500:▲2.146%、NASDAQ:▲0.601%となる。一方で10月29日に底値となったNYダウ:▲3.115%、S&P500:2.865%、NASDAQ:▲1.333%である。

 

10日(月)の米国株は、米中貿易戦争が世界経済にもたらす悪影響が懸念されて売りが先行した。メイ英首相がEU離脱協定案の採決延期を表明すると、英国や欧州の経済混乱につながりかねない『合意なき離脱』への警戒感が高まり一時500ドル超下げた。ただ、一時3%あまり下落したアップルが持ち直したことをきっかけに投資家心理が改善すると、引けにかけて上昇に転じた。3指数ともイールドスプレッドは小幅に縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。ただ、10月29日の反転した時のイールドスプレッドより大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)となっている。12月10日(月)では、イールドスプレッドの割安感が若干薄れたものの、影響は軽微となっている。一時500ドル超下げた時点では、かなり割安感がでたことから買戻しの勢いも増した可能性がある。

 

テクニカル的に見てみると、NYダウは一時直近安値となった11月23日の24,268ドルを下抜けしたものの、終値では11月23日の終値を上回って引けた。また、年初来高値の10月3日26,951ドルからの10%下落となる24,256ドルも下抜けしたものの、引けにかけては上回る展開となりサポートとして意識されている。そして、ロウソク足では、下ヒゲの長い『下影陽線』となり下攻めに失敗したことになる。そのため、反転期待も出やすいものの、中国企業で米国製品の不買いの動きが出てきており、米国企業の業績には大きな痛手となりやすい。

 

S&P500は、NYダウ同様に下ヒゲの長い『下影陽線』で引けた。

 

NASDAQは、NYダウやS&P500ほど下ヒゲが長くないロウソク足となった。直近安値11月20日の6,830ポイントを下回ることなく戻り基調となった。今晩も11月20日安値が意識されやすい。

 

3指数とも引けにかけて戻り基調となった。安値圏で下ヒゲロウソク足ととなったことで、戻りを期待したいところだが、リスク回避材料が勝っていることから上値の重い展開が続きそうだ。また、米中貿易戦争も激化しており、中国企業から米国製の商品の不買いの動きも出ており、米国企業の業績にも影響を与える可能性がある。さらに、米国債券市場では、今晩から国債入札が実施されることで、需給の関係から債券が売られやすい展開となり、長期金利が上昇しやすい地合いとなり、イールドスプレッドが縮小する要因となる。市場では、NYダウの年初来高値からの10%下落24,256ドルが下値目処として意識される展開となっている。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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