FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで10月11日の米国株市場を先取り!

 

★NY株式市場では、三指数ともに連日上昇したうえ、米長期金利も上昇したことで、イールドスプレッドが大幅に縮小した。そのため、三指数ともに過去のイールドスプレッドと比較して割安感が薄れてきた。米中通商協議では楽観的な見方となっていることで、リスク選好の動きにつながっている。

NYダウは、100日SMAの26,445ドルをわずかに上抜けしてきたものの、75日SMAの26,637ドルがレジスタンスとして意識され、上抜け出来ずに上ヒゲロウソク足となった。再び下押しするようなら200日SMAの25,942ドルや260日SMAの25,748ドルが視界に入ってくる。米中通商協議の報道に振れる展開となりやすいので、注意が必要となる。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.557%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、

               19/8/5-▲4.102%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・10月9日:▲3.958%⇒10月10日予想▲3.842%

 

10月10日はNYダウが大幅上昇したうえ、米長期金利も大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で大幅縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲4.557%から▲0.715%スプレッドがかい離した。19年1月3日の大底▲4.226%を▲0.384%とかい離した。19年6月3日の大底4.038%を▲0.196%と下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲0.260%とかい離した。

 

NYダウが上昇したことで株式益利回りは低下した。また、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは前日比で大幅縮小した。米国債に対してNYダウが前日比で割高となった。前日比ではNYダウを買うよりも米国債を買う方が良いことになる。米中通商協議への懸念が後退したことで、リスク選好の動きとなった。イールドスプレッドの割安感は残っているものの、4%台割れで薄れてきた。そのため、米長期金利の動向が重要ポイントとなる。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.903%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、

                19/8/5-▲4.002%、19/8月15日-4.179%

・10月9日:▲3.940%⇒10月10日予想▲3.817%

 

S&P500が上昇したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは前日比で大幅縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.903%から▲0.086%と平均値を下回った。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%に対して▲0.052%と下回った。19年6月3日の大底となった3.881%から▲0.064%とイールドスプレッドが下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%から▲0.185%下回った。19年8月15日の▲4.179%とは▲0.362%とかい離した。イールドスプレッドは縮小してきたことで割安感も薄れてきている。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.421%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、

              19/8/5-▲2.383%、 19/8/15-▲2.498%

・10月9日:▲2.405%⇒10月10日予想▲2.294%

 

NASDAQが上昇したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドが前日比で連日大幅縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.421%から▲0.127%下回った。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては+0.115%上回った。19年6月3日の大底となった▲2.328%に対して▲0.034%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%から▲0.089%と下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%から▲0.204%下回った

 

NASDAQのイールドスプレッドは連日大幅縮小したことで、割安感も薄まってきている。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。特に米中通商協議が開催されており、報道に振れやすい地合いとなっている。

 

三指数のイールドスプレッドは、連日株価指数は上昇したうえ米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは大幅に縮小する結果となった。そのため、米国株への割安感が弱まってきている。しかし、米中通商協議の先行き不透明感もあり、米国株先物も流れる報道に振れる展開となっている。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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