FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで1月12日の米国株市場を先取り!長期金利上昇で過熱感止まらず!

 

★NY株式市場では、三指数ともに全て反落する展開となった。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大への警戒感が相場の重石となったほか、高値警戒感から利益確定目的の売りが広がった。トランプ米大統領の罷免問題を巡る米政治の混乱も投資家心理の悪化につながり、一時260ドル超下落した。なお、暴力を扇動する危険があるとして、トランプ氏のアカウント永久停止という厳しい措置に踏み切ったツイッターは一時12%超下げた。一方米長期金利は、米民主党政権下で財政出動に伴う国債増発を見込む売り(利回りは上昇)が続き、利回りは一時1.1460%前後と昨年319日以来の高水準を付けた。今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、以前と比べて三指数ともかなり割高感が出ており、リスク回避の材料が出ると下落しやすい。

 

感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチン・治療薬の投与で有効性が実証されるなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続きやすい。また、新型コロナウイルス感染『第3波』が懸念されている。しかし、追加経済対策期待や経済活動再開で先行きの景気回復の期待感が株価を押し上げている。そのため、期待感が薄れるような事態となると、再び下値模索の動きとなりやすい。VIX指数は21.56から24.08へ低下した。VIX指数が24台前半で推移しているほか、株価の日中ボラティリティも高まっていることで、引き続き不安定な動きが続く。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.316%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

                20/09/1‐▲2.867%、20/10/12-▲2.847%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・1月8日:▲2.642%⇒1月11日:予想▲2.593%(前日比で縮小:割高)

 

1月11日のNYダウは反落した一方で、米長期金利が大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.316%から▲0.723%と平均値より下方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲1.633%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲1.509%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.948%下回った。20年3月23日の6.017%から▲3.424%下回った。先週は民主党が大統領と上院・下院を制する『ブルーウエーブ』が実現し、巨額追加経済対策への期待から主要3指数が連日で史上最高値を更新したが、週明け11日は反落してスタートした。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、バリュエーションの高さが意識されたほか、民主党がトランプ大統領の弾劾を求めたことで政治的混乱による経済対策審議の遅れも懸念された。先週に25%近く上昇したテスラが7.8%安と大幅反落し、アップルやフェイスブックも2-4%下落した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.773%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、20/08/27-▲2.677%

               20/10/12-▲2.664%、20/12/08-▲2.666%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・1月8日:▲2.353%⇒1月11日予想▲2.315%(前日比で大幅縮小:割高)

 

S&P500が反落した一方で、米長期金利が大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.773%から▲0.458%と平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲1.554%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.687%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.864%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲2.184%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.907%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.799%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、20/10/22-▲1.438%

              20/12/4-1.351%、20/12/8-1.383%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・1月8日:▲1.103%⇒1月11日予想▲1.070%(前日比で縮小:割高)

 

NASDAQは反落した一方で、米長期金利が大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲1.799%から▲0.729%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲1.109%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲1.313%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲1.428%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.733%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲3.024%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が大幅上昇した一方で、株価は反落したものの縮小した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いとなっている。NASDAQのイールドスプレッドは、▲1.0%割れ寸前まで縮小して推移している。そのため、割高感が続いていることから、ネガティブなニュースが出ると引き続き下落しやすい地合いが続いている。また、2%台まで拡大するまでは割安とは言えない。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

 

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