FITS エコノミックレポート

欧米直前市場コメント!

日経平均株価:前週末の米国株高を好感した買い優勢

先週末の米国株式市場では、米中貿易協議の進展期待や前週末のNY米ダウの上昇を好感して買いが先行しした。日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)失効回避や12月の日韓首脳会談の可能性等が投資家心理を支え香港等アジア株式堅調も追い風となり一時上げ幅広げ一時上げ幅を234円高へ広げた。結局、前週末比179円高の2万3292円と続伸して終了した。

 

市場では米中合意文章作成の目処は『今週末の感謝祭まで』といった大雑把な認識となっている。市場自体は28日木曜日が感謝祭で休場となり、翌29日金腰日は、ブラックフライデーの買い物で忙しいからか、米国市場は半ドン。そんな休暇モードに入るまでに、何らかの動きがないと思う方が不思議なこと。今週は、ポジション調整などでボラティリティの急上昇などには警戒が必要となる。

 

東京外国為替市場:109.00円が視野に入ると上げ一服の展開

ドル/円は、国内輸入企業のドル買い・円売りや日経平均株価の続伸に支えられ、108.80円近辺までじり高となった。週末に発表された米経済指標が好調だったことも、ドルの押し上げにつながった。午後もこの流れは続き、一部中国メディアが『米国との通商合意が非常に近い』と報じると、さらにドル買い・円売りが進んで108.86円近辺まで小幅に値を上げた。しかし、心理的な節目の109.00円が視野に入ると、上げは一服となった。ユーロ/ドルは、1.10ドル台前半で小幅な値動きに終始した。欧州勢待ちの様相となっている。

 

香港区議会選では民主派が大勝利

現地テレビRTHKが25日に報じたところによると、民主は全452議席のうち90%に近い390議席を獲得した。行政長官は、香港政府は区議会選の結果を尊重すると表明した。4年前の前回選挙では、民主はの議席数は約100議席に留まっていた。民主派の議席数となるのは初めて。

中国共産党の傘下にある英字新聞チャイナ・デーリーは25日の論説で、選挙がきっかけで香港が平常に戻ることを期待するとし、選挙前のここ数日、香港が比較的平穏だったことは、全ての有権者が選挙をを意見表明の機会と捉えていたことw示していると指摘した。

 

英保守党支持率上昇でポンド持ち直すが

週明けのポンド相場は持ち直している。英与党・保守党が12月12日の総選挙に向けてマニフェストを発表し、改めて来年1月末までの欧州連合(EU)離脱実現を公約に揚げた。マニフェスト公表後の複数調査会社による世論調査で、保守党の支持率が50%近くまで上昇している結果も出たことで、EUとの合意がないままの離脱は回避されるとの見方が、ポンドの支援となっている。しかし、EUとの合意を裏付けとしても、EU離脱自体は英経済にとってポジティブな材料ではない。先週発表された11月英製造業・サービス部門PMI速報値は、景気判断の境目50を下回ったが、こうした数値が明確に底打ちしなければ安心感は生まれない。

 

米中第2段階の合意成立は困難との見方

米中貿易協議の『第1段階』合意へ向けた交渉が長引くなか、さらに広範な『第2段階』の合意成立は困難との見方が両国高官の間で広がっている。米大統領選を2020年11月に控える上、対中圧力を強める上でホワイトハウスが同盟国との協調に消極的なことが理由だという。トランプ米大統領は10月、中国の交渉団を率いる劉鶴副首相との共同会見で、第1段階合意がまとまれば即座に第2段階の交渉に入ると表明した。中国が米企業に中国同業への技術移転を強要して実質的に知的財産権を奪うという、米国が以前から不満を表明してきた問題が第2段階交渉の焦点になるとした。

 

欧米の量的緩和が世界の株価を支える

内外株価の9月中旬以降の上昇は、事実上の欧米中銀のQE(量的緩和)再開による空売りの買い戻し誘発による世界株高といえる。しかも、年初からの長期金利低下にもかかわらず、今年9月中旬頃から米レポ取引(主に銀行間の資金貸借取引)が停滞し、短期金利が急騰した。このためFRBは債券を担保に急遽、600億ドルの巨額資金を供給した。当初10 月15 日までの予定だったが、来年1月まで毎月600 億ドルの資金供給を継続することになった。これは事実上のQE4(量的緩和4弾)であり、最近の株価急騰はこのFRBのQE再開をトリガーとしている。

 

欧米イベント

○18:00   11月独Ifo企業景況感指数(予想:95.0)
○20:00   ビルロワ・フランス中銀総裁、講演
○21:00   7-9月期メキシコ国内総生産(GDP)確定値(予想:前期比0.1%/前年同期比▲0.3%)
○22:30   9月カナダ卸売売上高(予想:前月比0.4%)
○26日03:00  米財務省、2年債入札
○26日03:00  レーン欧州中央銀行(ECB)専務理事兼チーフ・エコノミスト、講演
○26日03:00   メルシュECB専務理事、講演

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

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