FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:投資家心理改善で買い優勢

前日に続落したことを受けて、それまで過熱感が和らぎ押し目買いが流入し、値がさ株がリードする形で上値を追い、開始早々に28500円台を回復した。しばらくこの近辺でもみ合ったが、戻り売りがそれほど出なかったことから上げ幅を拡大した。また、イエレン次期財務長官が大規模な経済対策に前向きな姿勢を示す方針が伝わり、投資家心理が改善した。前営業日比391円高の2万8633円と3日ぶりに大幅反発した。

 

東京外国為替市場:リスク選好の動きや米長期金利上昇からドル買い優勢

ドル/円は、次期米財務長官に指名されているイエレン氏が、今晩の指名承認公聴会で大規模な経済対策の必要性を強く訴えるとの思惑から上値を試す展開となり、104.10円付近まで上昇した。日経平均の大幅高や米長期金利が上昇したことも、ドル買い・円売りにつながった。ただ、14日につけた104.20円が上値の目処として意識されると上げは一服した。午後は、日経平均や上海総合株価指数を睨みながら、104.00円を挟んでもみ合いとなった。休場明けとなる米国市場の株価や金利動向を見極めたいとの雰囲気もあり、積極的な売買は手控えられた。ユーロ/ドルは、1.2095ドル前後で方向感に欠ける値動きとなった。

 

中国北東部でコロナ感染拡大続く

中国国家衛生健康委員会は18日、中国本土で17日に新型コロナウイルスの感染者が新たに109人確認されたと発表した。春節(旧正月)の連休を前に北東部で感染が拡大しており、全国に広がる可能性が懸念されている。新規感染者は前日も同数で、100人を超えるのは17日で6日連続となった。中国の新規感染者は2020年初めのピーク期と比べると依然として少ないものの、当局は感染再拡大による打撃を回避するため、一連の厳しい規制を導入、2900万人以上がロックダウン(都市封鎖)の対象となっている。

 

トルコのポジティブ材料:リラの支援材料

昨日トルコの首都アンカラで開催されたトルコ・独外相会談後の共同会見で、マース独外相とチャウショール・トルコ外務相の双方から『トルコとEU関係にポジティブな兆し』との言葉が出たことはリラの支援材料となりそうである。また、明確な進展はまだないが、トルコと友好的なカタールが仲介役になり、トルコと湾岸諸国(サウジアラビアやUAE)との溝が埋まる可能性が出てきたこともトルコ経済にとってはポジティブ材料になる。

 

南アでは難しい金融政策で様子見ムード:利下げか現状維持か

市場が注目する20日の12月消費者物価指数(CPI)、21日の南アフリカ準備銀行(SARB)の金融政策委員会(MPC)まで動きにくい。21日のMPCは一部で利下げ予想もあるが、現時点では3.5%の据え置きが優勢となっている。SARBの中ではインフレ率(11月CPI3.2%)よりも金利を引き下げ、実質マイナス金利には導くことに躊躇しているとしているが、第3段階のロックダウンの影響が大きくなった場合は、利下げ論も話し合われるのではないかとされている。

 

トランプ大統領は任期切れを前に負の遺産残しがリスク

トランプ米大統領の任期切れを前に、大統領が様々なことを発表している。本日の朝に、『国家安全上を理由に中国製のドローンの使用禁止』『欧州・ブラジルからの入国制限を26日から解除』を発表した。また、19日には100人近くに恩赦や減刑を与えるとも予想されている。自分が最高権力者でいる間に、行えることは全て行う姿勢でいる。欧州やブラジルの入国制限解除については、これだけ欧州やブラジルで感染が増加しているにもかかわらず解除することには驚きを隠せない。通常は次期政権が行動をしやすいようにするのが現職大統領だが、トランプ氏はそのようなことを行なわない。次期政権がどのようになろうが『知ったこっちゃない』姿勢を貫いている。残り40時間程度しかないトランプ氏の大統領任期だが、どのようなことを更に行うか予断が許せない状況である。

 

迅速な行動をしない場合は経済は長くより痛みを伴う

米連邦準備理事会(FRB)の前議長を務めたジャネット・イエレン次期財務長官の承認公聴会が19日に議会上院で行われる。準備された原稿によれば、イエレン氏は米国が政府支出を増やすために迅速に行動しなかった場合、『経済により長く、より痛みを伴う景気後退と長期的な傷跡を残すリスクがある』との見解を示したと報じられている。イエレン氏はまたバイデン次期大統領が提案した1兆9000億ドルの追加経済対策に関しては『金利が歴史的な低水準にある今、私たちにできる最も賢いことは、大きく行動することです。長期的には、特に非常に長い間苦労している人々を支援することに関しがある場合、メリットはコストをはるかに上回ると私は信じています』とし、財政赤字が拡大することにより、積極的な愛性主導の必要性を訴えたという。

 

欧米イベント

○16:00   12月独消費者物価指数(CPI)改定値(予想:前月比0.5%/前年比▲0.3%)
○16:30   12月スイス生産者輸入価格
○18:00   11月ユーロ圏経常収支(季節調整済/季節調整前)
○19:00   1月独ZEW景況感指数(予想:60.0)
○19:00   1月ユーロ圏ZEW景況感指数
○19:00   11月ユーロ圏建設支出
○22:30   11月カナダ卸売売上高(予想:前月比1.0%)
○22:30   11月カナダ製造業出荷(予想:前月比▲0.1%)
○24:00   次期米財務長官に指名されたジャネット・イエレン氏の承認公聴会
○20日03:00   ホールデン英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○20日06:00   11月対米証券投資動向
○欧州連合(EU)財務相理事会

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