FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:大規模は米経済追加対策報道が支援材料

朝方発表された11月機械受注統計が予想を上回る結果となり、景気敏感株を中心に幅広く物色された。利益確定売りがかさんだものの、市場のムードは『持たざるリスク』が支配している。正午過ぎにバイデン新政権での追加経済対策について、2兆ドルを超えるもようとの報道が出たことも支援材料となった。ただ、値上がり銘柄んは約5割にとどまり、値がさ株の一角の上昇が日経平均全体の押し上げにつながった。結局、前営業日比241円高の2万8698円と5日続伸して終了した。信用評価損率は8日申し込み時点でマイナス11.12%と、前週のマイナス12.4%から改善した。改善は2週連続となった。

 

東京外国為替市場:米長期金利上昇でドル買い優勢

ドル/円は、一部米メディアが『14日にバイデン次期米大統領が発表する追加経済対策は2兆ドル規模になりそうだ』と報じた。市場が予想していた1兆ドル規模を大きく上回ったことがサプライズとなり、米長期金利は1.11%台まで急上昇した。これを受けて、ドル/円はドル買い・円売りが強まり、103円台後半から104.20円付近まで上昇した。午後は、日経平均やアジア主要株価の動向を睨みながら、104.00円を挟んでもみ合いとなった。ユーロ/ドルは、米長期金利の上昇を眺めたユーロ売り・ドル買いが一巡すると、1.21ドル台を中心として狭いレンジで取引された。

 

トルコとギリシャの協議再開の見極め

トルコとギリシャの協議再開に関し、欧州諸国からも進展を期待する声が上がっている。エルドアン大統領もギリシャとの関係改善に前向きな発言をしており、両国の歩み寄り姿勢が見れるかもしれない。ただ、2002年に始まった両国間の海域(エーゲ海)問題を解決するための話し合いは今回で既に61回目、前回会合から約5年も経っている。そういったなかで、両者が本当に態度を緩和することができるのか見極める必要がある。

 

南アでは新たな規制も発表:申請などが規制の対象

南アでは2月15日まで第3段階のロックダウンが継続されることになったが、同じ段階ながらも新たな規制も発表されている。南ア内務相はパスポートの申請、結婚の申請などが規制の対象と発表した。これらの申請の手続きをしていたスタッフは昨年の3月から12月の間に、532人がウイルスに感染したが、今年は1月の最初の8日間だけで116人も感染し、そのうち10人が亡くなるなど、ウイルス感染が申請局にも影響を与えていることが要因である。

 

米上院でトランプ大統領の裁判へ

米下院は、トランプ大統領の支持者が連邦議会議事堂に乱入した事件を巡り、反乱を扇動したとして大統領を弾劾訴追する決議案を採決し、232対197の賛成多数で可決した。今後、上院で弾劾裁判が開かれることになる。

米憲法の規定によると、下院で弾劾訴追決議案が可決されると、上院で弾劾裁判が開かれる。トランプ氏を『有罪』とし罷免するには、3分の2以上の賛成が必要で、共和党から少なくとも17人が賛成に回る必要がある。上院共和党トップのマコネル院内総務は、下院の弾劾訴追決議案可決後に声明を発表し、上院の弾劾裁判開始は来週以降になるとした。また、マコネルしは声明で『上院での手続きが今週始まり、急いだとしても、トランプ大統領の退任までに評決は出せない』と述べた。マコネル氏は、バイデン氏の大統領主任前に『公正な裁判』を終えることはできないとし『上院はこれまで、3回の大統領弾劾裁判を開いたが、それぞれ83日、37日、21日を要した』と指摘した。一方、民主上院トップのシューマー院内総務は、トランプ氏が上院の裁判で『有罪』となれば、上院はトランプ氏の大統領選再出馬を禁じる決議案について採決を実施すると語った。

 

米国内でのインフレ懸念は見られず:米長期金利の低下要因

労働省が発表した12月消費者物価指数(CPI)は前月比+0.4%と、予想通り11月+0.2%から上昇し8月来で最大の伸び、前年比では+1.4%と伸びは予想を上回り9月来で最大となった。 一方、連邦準備制度理事会(FRB)がより注目している変動の激しい食品やエネルギーを除いたコアCPIは前月比+0.1%と、予想通り11月+0.2%から伸びが鈍化。前年比では+1.6%と、予想通り11月と同水準にとどまった。
懸念されていたようなインフレの急伸は見られなかった。

 

欧米イベント

○15:30   12月インド卸売物価指数(WPI、予想:前年比1.30%)
○21:30   欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨(12月10日分)
○22:30   前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:78.0万件/500.0万人)
○22:30   12月米輸入物価指数(予想:前月比0.6%)
○23:00   ローゼングレン米ボストン連銀総裁、講演
○15日01:00   ボスティック米アトランタ連銀総裁、講演
○15日01:00   デコス・スペイン中銀総裁、講演
○15日02:30   パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、ウェブセミナーに参加
○15日03:00   カプラン米ダラス連銀総裁、講演

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