FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:システムトランブル

本取引所グループ(JPX)は1日、全銘柄の売買を終日停止することを発表した。

システム障害について『明日以降、正常な売買ができるような対応を行っている』と公表した。株価情報などを発生する相場報道システムのハードウェアで故障が発生し、バックアップへの切り替えがうまくいかなかったという。関係者によると、午前7時ごろサーバーに問題が発生したもよう。東証では午後4時半から宮原社長らが記者会見を開く。

 

東京外国為替市場:手掛かり材料難から105円台半ばでもみ合い

ドル/円は、本邦輸入勢などのドル買い・円売りに支えられ105.55円付近まで値を上げた。しかし、東京証券取引所でシステム障害が発生し、午前9時の取引開始から全銘柄の売買が停止されたため、手掛かり材料難から上値を追う動きは限られた。その後は前日のアジア時間に行われた米大統領候補によるテレビ討論会で、富裕層の課税に積極的なバイデン民主党候補が優位に立っていることから、持ち高調整などのドル売り・円買いに105.45円付近へ押し戻された。午後は、今晩発表される9月米ISM製造業景況感指数を控えて様子見ムードが広がり、105円台半ばでこう着した。ユーロ/ドルは、中国や香港市場の休場で、海外勢の流動性が低下しているため、1.17ドル台半ばで小幅な値動きに終始した。

 

トルコは源泉徴収税の免除でも効果薄:地政学リスクの高まりに注意

トルコ政府は30日、1年以上のリラ預金の利息に課せられる源泉徴収税を10%から0%に引き下げることを発表しが、同時に外貨購入税も1%から0.2%に引き下げた。同税はリラ下落に対する対抗措置として導入されたが、効果はほとんどない。当局は税率引き下げにより、投資家がトルコの規制緩和を好感し、トルコ市場に資金が還流することを狙っている。

南コーカサス地方のアゼルバイジャン(トルコが支援)とアルメニア(トルコと歴史的に問題を抱える)間の戦闘は収まる様相を見せていない。両国はロシア仲介による停戦に向けた話し合いも否定的と報じられている。そのようななか、戦闘の激化・長期化を懸念する欧米各国はトルコの関与を警戒している。トルコがアゼルバイジャンへの軍事支援を強めるようであれば、国際社会からの批判や孤立に繋がりかねない。そうなれば当然、リラは買われ難くなる。

 

8月CPIは南ア準備銀行の目標内でもポジィティブ要因にならず

世界情勢がいたるところで不安定となっていることもあり、新興国通貨にとっては上値が重い地合いが続く。昨日発表された8月の南ア消費者物価指数(CPI)は7月の3.2%から3.1%へと低下したが、南ア準備銀行(SARB)の目標とする3-6%の間に収まっている。食品やアルコール以外の飲料が前年比で+3.9%となったことがCPIを下支えした。一昨日発表された4-6月期の雇用統計で約220万人も失業者が増加したことが判明したが、失業者が増加している地合いでの生活必需品価格の上昇はポジティブ要因にはならない。

 

格付け会社フィッチはメキシコに対して楽観的な見解

昨日は格付け会社フィッチがメキシコに関する最新のレポートを発表。『メキシコの財政引き締め政策が石油資金の枯渇を防ぐ』『2020年の赤字幅予測を減少させたのは、予想よりも歳入が多くなることを反映している』『2021年の予測リスクはメキシコ中銀による利益により減少している』『部分的ではあるが、控えめな経済のリバウンドを期待する』と楽観的な見解を示した。

 

米大統領選テレビ討論会に新規則導入

米大統領選のテレビ討論会主催団体は30日、次回討論会から新たな規則を導入する方針を表明した。29日夜の第1回討論会で共和党のトランプ大統領と民主党のバイデン前副大統領が互いの発言を何度も遮り、進行に支障を来したことを受けた措置となる。
主催団体は声明で『討論をより秩序立ったものにするために追加的な仕組みが必要だということが、昨夜の討論会で明らかになった』とし、近く具体的内容を発表する方針を示した。第2回討論会は10月15日に開かれる。

 

米大統領選でバイデン候補優位ならトルコリラ売りの様相


米国で新大統領の誕生が現実味を帯びてくる中、トルコの通貨リラは売られる場面があった。どうも、来年以降の米トルコ関係悪化が懸念されたようだ。バイデン氏はこれまで、エルドアン・トルコ政権に対して厳しい姿勢を示してきた。8月には、同氏がインタビューで『エルドアン大統領は独裁者であり、トルコへの安心感は大きく低下している』との考えを示し、トルコの野党リーダーを支持し、選挙によって政権交代を求めることを表明したことが明らかとなった。これに対しトルコでは、政府内からだけではなく、(支持するとされた)野党リーダーも内政干渉だと反発の声が強まっている。 バイデン前副大統領は、27日に勃発し戦闘が激化しているアゼルバイジャンとアルメニア間の紛争についても、トルコの関与を強く非難している。トルコはアゼルバイジャンを支援し続けるとしており、バイデン氏と真っ向対立の様相となっている。

 

米国市場では9月ISM製造業景況指数が公表

米9月ISM製造業景況指数の予想は55.5と、8月の56.0をやや下回る見通しとなっている。夏場以降は製造業の持ち直しが示されたが、9月イクオに業績回復の勢いがよわ回った場合、ドル売り材料になりやすい。

 

欧米市場イベント

○15:15   インド中銀、金融政策決定会合(予想:4.00%で据え置き)
○15:30   9月スイス消費者物価指数(CPI、予想:前月比横ばい)
○15:30   8月スイス小売売上高
○16:00   9月トルコ製造業購買担当者景気指数(PMI、予想:53.8)
○16:00   デコス・スペイン中銀総裁、講演
○16:30   9月スイスSVME購買部協会景気指数(予想:54.0)
○16:50   9月仏製造業PMI改定値(予想:50.9)
○16:55   9月独製造業PMI改定値(予想:56.6)
○17:00   9月ユーロ圏製造業PMI改定値(予想:53.7)
○17:30   9月英製造業PMI改定値(予想:54.3)
○18:00   8月ユーロ圏卸売物価指数(PPI、予想:前月比0.1%/前年比▲2.7%)
○18:00   8月ユーロ圏失業率(予想:8.1%)
○19:20   ホールデン英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○20:30   9月米企業の人員削減数(チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマス社調べ)
○21:30   8月米個人消費支出(PCE、予想:前月比0.8%)
       8月米個人所得(予想:前月比▲2.4%)
       8月米PCEデフレーター(予想:前年比1.2%)
       8月米PCEコアデフレーター(予想:前月比0.3%/前年比1.4%)
○21:30   前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:85.0万件/1222.5万人)
○22:45   9月米製造業PMI改定値(予想:53.5)
○23:00   9月米ISM製造業景気指数(予想:56.3)
○23:00   8月米建設支出(予想:前月比0.8%)
○24:00   ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁、講演
○2日00:45   レーン欧州中央銀行(ECB)専務理事兼チーフ・エコノミスト、講演
○2日03:00   9月ブラジル貿易収支(予想:71.00億ドルの黒字)
○2日04:00   ボウマン米連邦準備理事会(FRB)理事、講演
○米財務省3年、10年、30年債入札条件
○欧州連合(EU)首脳会議(ブリュッセル、2日まで)
○英国と欧州連合(EU)の首席交渉官級による第9回協議(ブリュッセル、2日まで)

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