FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:好業績期待への押し目買い

前日の米国株やドル/円が小動きで手掛かり材料に欠ける中、朝方は内需関連銘柄を中心に買いが先行したものの、上値の重さが意識されると利益確定売りが優勢になった。10連休や国内決算企業の決算発表本格化を控えて様子見ムードも広がった。結局、前日比41円高の2万2259円と小幅3日続伸して終了した。

 

東京外国為替市場:日経平均株価の持ち直しでドル/円も持ち直す

ドル/円は、大型連休を控えて国内輸出企業のドル売り・円買いが通常より多く持ち込まれ、111.65円付近まで下落した。米長期金利が低下したことも、ドルの押し下げにつながった。しかし、12日に付けた111.59円が下値のサポートとして意識されると下げは一服し、111.80円付近まで戻した。午後は、日経平均株価の持ち直しをながめてポジション調整などのドル買い・円売りが入り、111.90円台へじり高となった。ただ、日米財務相会談が週後半に予定されていることから、上値追いの展開にはならなかった。ユーロ/ドルは、1.12ドル台半ばで小幅な値動きに終始した。イースター休暇明けとなる欧州勢待ちの様相となっている。

 

日銀は24-25日に金融政策決定会合を開催

27日以降の国内10連休を控え、連休中の投機的な円高加速や連休明け後の日本株急落リスクに対して、『未然の危機管理』による追加緩和のメッセージ強化などが注目される。今回は四半期に一度の経済・物価情勢の展望(展望リポート)が公表される。GDP成長率や物価の見通しは下方修正が見込まれており、『緩和長期化』や『場合によっては緩和強化』の可能性が間接的に示唆されやすい。
為替相場では短期的な円安や、連休中を含めた円高抑止の材料となる。その反面、追加緩和への姿勢が形式だけで切迫感が欠如していたり、追加緩和の手段に曖昧さや政策余地の乏しさが示されると、連休にかけての円高仕掛けを勢いづかせるリスクも無視できない。

 

人民元相場は米中通商協議が決着するまで方向感欠く

米中通商協議が決着するまで人民元の方向感が出にくく、オフショア市場でドル/人民元は6.7元を挟んでの動きが続いている。先週17日には中国の1-3月期GDPが市場予想を上回ったことを背景に、ドル/人民元は一時6.6764元まで人民元高に振れたが、中国の景気減速懸念が後退したと判断するのはまだ早いとの見方が強く、方向感にはつながらなかった。

 

10連休前の欧州リスク要因

日本が10連休を迎える休日前の26日、スタンダード&プアーズ社が英国とイタリアの債券の格付け発表を予定している。 特にイタリアの格付けについては注目が集まっている。昨年10月26日の発表では格付けは据え置いたままだったが、見通しを『安定的』から『ネガティブ』に引き下げている。同社は『イタリア政府の経済・財政政策は、経済成長見通しを圧迫している』としている。
そして4月28日にはスペインの総選挙が行われる。週末に行われた調査によると、左派連合も右派連合も過半数に達することが出来ず、スペイン政局も再び不安定になるとの調査結果が出ている。 直近の調査では社会労働党が28.8%を獲得し、360議席中129議席獲得という予想になっている。しかし社会労働党が連立を組む、左派ポピュリズム政党ポデモスは13.2%の支持にとどまり、2016年の獲得議席から38議席減少するとの見方となっている。この2政党をあわせると獲得議席は162議席になり、過半数の176議席に届かないという予想になっている。一方極右政党のボックス(VOX)が10.2%の支持を得て、32議席獲得という予想になっている。もし極右政党が議席を獲得した場合は、この40年ではじめての極右政党の議席獲得になる。国民党は過去最低の支持率の17.8%で、75議席程度しか議席獲得が出来ないと予想されているため、上記のボックスや中道右派シウダダノスとの連立を狙っているとの報道もある。しかしこの連立でも獲得議席は156議席で、過半数には届かない。ただ、実はスペインにとっての最良シナリオは、左派も右派も過半数に届かず、政治の膠着が続くことなのかもしれない。

 

FRBの利下げ条件を当局者が議論始める

米連邦準備制度理事会(FRB)当局者の間で、利下げに踏み切る場合の条件についての議論が出始めた。経済成長は悪化していなくてもインフレ率が低下するシナリオなどが想定されている。そうしたシナリオが実現する可能性は特に高いと見られているわけではない。利下げが差し迫っている、あるいは4月30日-5月1日の連邦公開市場委員会(FOMC)でそれが検討されるということでもない。ただ、利下げに踏み切る条件については、最近のインタビューや講演などで話題に上るようになってきた。

 

欧米イベント

○17:30   3月香港CPI(予想:前年同月比2.2%)
○21:30   2月カナダ卸売売上高(予想:前月比0.1%)
○22:00   2月米住宅価格指数(予想:前月比0.5%)
○23:00   4月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値、予想:▲7.0)
○23:00   4月米リッチモンド連銀製造業景気指数(予想:10)
○23:00   3月米新築住宅販売件数(予想:前月比▲2.5%/65.0万件)
○24日02:00   米財務省、2年債入札
○トルコ(国民主権と子供の日)、休場

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