FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:東証マザーズ指数の下落を嫌気

前日のNYダウの反発や中国の景気減速への過度な警戒感が応対したことで買いが先行した。しかし、サンバイオが、米国で共同開発していた慢性期脳梗塞を対象とする再生細胞医薬品の臨床試験について『腫瘍評価項目を達成できなかった』との報道で、失望した投資家からの売りでストップ安となり、東証マザーズ指数が大幅に下落した。投資家心理が冷え込み一時下げ幅を140円近くに広げた。しかし、日銀の株式ETF買い思惑に下げ渋った。結局、前日比108円安の2万0556円と反落して終了した。

 

 

東京外国為替市場:月末絡みのドル売りが観測も持ち直し

ドル/円は、日経平均株価の下げ幅が100円超となったことが嫌気され109.21円まで下落した。月末に絡む国内輸出企業のドル売り・円買いも観測された。しかし、前日に付けた109.14円が下値の目処として意識されると、下げも一服した。その後は、過度なリスク回避姿勢が後退すると、109.30円付近へ切り返した。午後も株価にらみの展開となり109.30円台を中心とした狭いレンジ内でのもみ合い相場となった。FOMCの結果発表を控えて様子見ムードが強く取引は閑散となった。ユーロ/ドルは、1.140ドル前後で小幅な値動きに終始した。欧州勢待ちの様相となっている。

 

英国のEU離脱で『合意なき離脱』の可能性も残る展開

英下院は29日夜(日本時間30日朝)、欧州連合(EU)離脱を巡り、メイ首相が推進してきた離脱合意案の主要条項を変更することを求める議員提案を賛成多数で可決した。メイ氏は、いったん下院が否決した合意案のうち、根幹部分の離脱協定についてEUに再交渉を要請する方針で、下院がこれを支持する格好となった。EU側は離脱協定を『再交渉しない』との姿勢を明確にする声明を出した。
3月下旬の離脱日まで60日を切り、『合意なき離脱』へ突き進む恐れが残っているため、下院はこの日、合意なき離脱を拒否するとの超党派議員提案も賛成多数で可決した。

 

CFTCは1日より公表再開:遅れを取り戻すまで火・金曜日に公表

米商品先物取引委員会(CFTC)は、政府機関の一部閉鎖で遅れていたIMM通貨先物の非商業(投機)部門取組の公表を1日に再開し、公表スケジュールを調整すると発表した。 1日にまず12月24日までの週のデータを公表し、それ以降は公表の遅れを取り戻すため、火曜日と金曜日に公表し、通常のスケジュールに戻すという。
IMM通貨先物の非商業(投機)部門取組は通常は、毎週金曜日の午後に直前の火曜日時点のデータが公表されている。 CFTCの調整ペースに基づくと、政府機関が再び閉鎖されなければ、通常のスケジュールで最新のデータが公表されるのは3月8日からになる。 トランプ大統領は25日、政府機関の一部閉鎖解除に向け、2月15日までの資金を手当てするつなぎ予算案に署名した。

 

アップルの決算発表:下方修正は織り込み済みの展開

29日の米国株式市場では、米アップル株が時間外取引で一時、6%高まで買われる場面があった。この日の通常の取引終了後に公表された2018年10-12月期決算は9四半期ぶりの減収減益となったが、2日に売上高見通しの引き下げを公表しており、市場ではほぼ織り込み済みの内容だった。先行きへの過度な懸念は後退し、買い戻しが優勢となった。

 

米国市場ではFOMC会合の結果発表

12月に2018年4回目となる利上げに踏み切ったのち、政策金利を据え置く見込み。声明では、①全般的な経済活動判断を従来の『強い』から『堅調』に下方修正される可能性が指摘されている。そのほか、②FOMCは『some further gradual rate increases いくらかのさらなる利上げ』という文言を削除し、リスクバランスに関する判断を修正、または削除することにより、利上げ休止を示唆する可能性が指摘されている。より辛抱強く行動し、より指標次第の方針に傾斜すると見られる。また、バランスシート方針に関しても柔軟性を強調する可能性がある。また、 パウエル議長が会見で、当面政策金利を据え置き、3月の利上げ見送り、その後に行動する可能性を示唆すると見ている。FOMCによる利上げはすでに終了したとの見方もある。ただ、2019年はあと1回の利上げで終了するというのが平均的な見通しとなっている。市場の見解はFOMCよりも悲観的な見方をしている。

 

欧米イベント

○15:00   12月南アフリカマネーサプライM3(予想:前年比5.78%)
○15:30   10-12月期仏国内総生産(GDP)速報値(予想:前期比0.1%)
○16:00   12月独輸入物価指数(予想:前月比▲0.8%/前年比2.1%)
○16:00   2月独消費者信頼感指数(Gfk調査、予想:10.3)
○16:45   12月仏卸売物価指数(PPI)
○16:45   12月仏消費支出(予想:前月比▲0.2%)
○17:00   1月スイスKOF景気先行指数(予想:97.0)
○18:30   12月英消費者信用残高(予想:8億ポンド)
○18:30   12月英マネーサプライM4
○19:00   1月ユーロ圏消費者信頼感指数(確定値、予想:▲7.9)
○19:00   1月ユーロ圏経済信頼感指数(予想:106.8)
○21:00   MBA住宅ローン申請指数
○22:00   1月独CPI速報値(予想:前月比▲0.9%/前年比1.6%)
○22:15   1月ADP全米雇用報告(予想:17.8万人)
○23:00   10-12月期メキシコGDP速報値(予想:前期比0.2%/前年比2.0%)
○24:00   12月米住宅販売保留指数(仮契約住宅販売指数、予想:前月比0.5%/前年比▲7.0%)
○31日00:30   EIA週間在庫統計
○31日04:00   米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表(予想:2.-2.50%で据え置き)
○31日04:30   パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見
○米財務省3年、10年、30年債入札条件
○米中閣僚級貿易協議(ワシントン、31日まで)

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

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